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サクラ舞う無錫 花が結ぶ中日交流

 

文・写真=王浩

 

無錫市黿頭渚公園のサクラ

 

 3月末から無錫市黿頭渚(げんとうしょ)公園はサクラが雲霞のごとく咲き誇り、大勢の人々がそれを見に訪れる。3月27日には2017無錫国際花見ウィークおよび「中日桜友誼林」建設30周年記念イベントが盛大に開かれ、9代目「さくらの女王」の染矢智美さん、『無錫旅情』で有名な演歌歌手の尾形大作さんら250人以上の日本人が無錫に訪れた。春の陽光の下に咲く黿頭渚の見事なサクラの中で、中日の民間交流の盛り上がりがここ無錫で最高潮に達した。人民中国雑誌社は無錫に訪れ、その賑わいを取材した。

 文化人から「太湖の絶景」と呼ばれている黿頭渚公園は満開のサクラで溢れ返り、中でも「桜谷」にはサクラが最も密集している。そこはまるで花の海と見紛うほどの雪のように白いサクラの花が咲く光景が広がっている。黿頭渚公園は中国の他のお花見スポットと異なり、かすみたなびく広大な太湖の水面に咲き乱れるサクラが映し出され、江南地区独特の山水園林となり、山水画の景色にサクラが溶け込んだユニークな風景となっている。

 

 

多くの人々が行き交う「桜谷」で折よく中日桜友誼林建設30周年記念式典が開かれ、日本から来た人々の他に、無錫とその周辺都市に住む日本人が大勢花見をしに訪れた。「桜谷」は今や中日文化交流の舞台となっている。

 

 

「桜谷」で本誌は9代目「さくらの女王」の染矢智美さんにインタビューをした。彼女はこの花見ウィーク記念大会のために来たのであった。染矢さんの登場に場は大いに盛り上がり、道行く人々が我先にと彼女と記念撮影を行った。染矢さんは、今回が国外で参加した初めてのお花見イベントで大変うれしく思う。自分の行動を通じてみんなにもっとサクラを好きになってもらいたいと話してくれた。染矢さんの他、初代の蓮実久子さんと4代目の工藤園子さんも一緒に来ており、3人のサクラ大使によって無錫のサクラがますます美しく映えた(「日本さくらの女王」コンテストとはサクラ文化の愛護と保全推進に尽力する公益財団法人日本さくらの会が1966年に始めたもので、2年に一度開催されている)。

 

「さくらの女王」染矢智美さん

 

当時、中山大三郎さんが作詞・作曲し、尾形大作さんが歌い上げた『無錫旅情』は太湖の美しさを日本に伝えた中日文化交流の名作である。このたび、尾形さんも今回のイベントに参加して、二度にわたって『無錫旅情』を熱唱した。

 

演歌歌手の尾形大作さん

 

黿頭渚公園には現在、3万本以上100種類近くのサクラが植えられているという。このような大規模な植樹によってここは中国のお花見スポットの一つとなった。ここのサクラの歴史を知る上で中日桜友誼林創立の話は欠かせない。1986年に無錫市人民対外友好協会が坂本敬四郎さんや長谷川清已さんら日本側と協議し、「日本桜友誼林建設全国実行委員会」によって無錫市にサクラの苗木を贈り、友好交流活動を展開しようとした。翌87年に双方が共同でサクラ樹林を造る協議書に署名し、それから30年間中日両国の努力によって黿頭渚公園に植えられるサクラの規模は拡大し続けた。その後、黿頭渚公園に「桜谷」というサクラが集中的に植えられたお花見スポットが造られ、サクラはここの名物となった。毎年サクラが満開になる頃、ここは無錫市で最も美しい景観地となる。

3月27日午後、「中日桜友誼林」建設30周年記念大会の開幕式が執り行われ、無錫市の汪泉市長、中国人民対外友好協会の宋敬武副会長、駐上海日本国総領事館の片山和之総領事、兵庫県明石市の泉房穂市長などの来賓が出席し、あいさつを述べた。人民中国雑誌社からも、王衆一総編集長が開幕式に参加した。

 

開幕式のステージ

 

汪市長はあいさつで「『中日桜友誼林』は今や両国の人々の友誼の象徴になり、サクラの花と太湖の山水が照り映えるその美観は、無錫の春で最も美しい風景、中日友好交流の重要なトレードマークになっている」と述べた。また、市長によれば「無錫と日本の交流と協力は日増しに密接になり、経済、貿易、文化、教育、スポーツ、環境保護など多くの分野において展開されている双方の交流と協力は、目覚ましい成果をあげている。伊藤忠、ソニー、パナソニック、住友、東芝、日立など『フォーチュン・グローバル500』の38社が無錫に投資し、事業を活発に行っている。また無錫市とその管轄下の県や区は、明石、相模原、藤岡、松阪、豊川などの日本の都市と、次々に姉妹都市関係や友好交流関係を結んでいる」とのことだ。

片山和之総領事はあいさつで次のように述べた。「30年前、無錫に植林された1500株のサクラの苗は、今では中国、ひいては世界有数のサクラの景勝地となった。30年の間、無錫はサクラを介して、両国の民間交流の大きな力を示し続けてきた。これからの30年間、そしてその先の未来まで、このような友好的往来を続けてほしいと願っている」。

 

無錫市の汪泉市長 駐上海日本総領事館・片山和之総領事

無錫対外友好協会・王錫南会長 中国対外友好協会・宋敬武副会長

 

記念大会において無錫市政府は、30年前に「中日桜友誼林」の建設を提唱した坂本敬四郎さんと長谷川清巳さんに「特別貢献賞」を、友誼林の建設において顕著な貢献をした中日双方の関係者30人に「桜の使者」の称号を授与した。

 

両親の写真を持つ長谷川清巳さんの娘

 

28日午前には、無錫国際花見ウイークの開幕式が黿頭渚公園内の「桜谷」において行われた。開幕式に先立ち、中日両国の来賓が手を携え、サクラの樹の植樹を行った。開幕式の後には中日両国の素晴らしい演芸パフォーマンスが披露された。

 

花見ウイークの開幕式に先んじて植樹を行う中日両国の来賓

 

本記念大会のイベントの一つとして、人民中国雑誌社と無錫市外事弁公室は共同で「中日メディア地方・民間交流促進座談会」を主催した。無錫市外事弁公室の許睿煜副主任が司会進行を行い、中国国内の多数の対外メディアと、一部日本メディアの上海駐在代表が参加した。人民中国雑誌社の王衆一総編集長は大会に出席し、基調講演を行った。王総編集長は、無錫一帯で広く語り継がれる『呉越同舟』の故事を話の枕として、かつては戦乱の耐えなかった呉越の地が、今では長三角経済共同体(上海、江蘇省、浙江省を含む長江デルタ地域経済圏)へと成長を遂げたことに触れ、続けて「『呉越を育てた』伝統を持つ黿頭渚公園が、生い茂るサクラの樹林を通じて『中日の友情を育てる』絆となるよう願う」と述べ、さらに「両国のメディア関係者がより長い尺度と長い目で、サクラを仲立ちに中日交流を促進してきた無錫の歴史を語るべきである。このような中日の民間と地方交流のエピソードには、両国の有識者が注目し、考察する価値がある。中日メディアは、真実に基づいた、客観的な報道によって、中日民衆の相互理解において重要な作用を果たすよう努力すべきだ」と述べた。

 

 

座談会の様子

 

人民中国雑誌社の王衆一総編集長

 

本記念大会では、「中日桜友誼林」建設30周年を記念した石碑の除幕式も行われ、日本映画の鑑賞や中日都市イノベーション発展懇談会など多種多彩な活動が行われた。

 

人民中国インターネット版  2017年4月10日

 

 

 

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