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全人代代表の中の「80後」

 

湖南省代表団の文花枝さん
 中国では、1980年代に生まれの若者を「80後」と呼ぶ。今大会から、「80後」の全人代代表が出てきた。

 

湖南省代表団のメンバーの中で、ひときわ注目を集めているのは、26歳の文花枝さんである。彼女は、湖南省韶山の農村出身の女の子から優れた旅行ガイドになり、そして今年、全人代代表に選ばれたのである。

 

2005年8月28日、当時23歳だったガイドの文さんが添乗する観光団の乗ったバスが、思いがけず重大な交通事故に遭ってしまった。救助活動の中で文さんは、自分の救助は後回しにしてほしいと言い、応急手当が遅れたため、傷口から感染が広がって、左足を切断せざるを得なくなった。

 

現在、湘潭大学の旅行管理学部二年生の文さんは、笑いながら記者にこう言った。「私が全人代代表に選ばれたことを知った後、何日も興奮していました。以前は、全人代代表や政協委員はみな徳望が高く、見識が豊かな人ばかりと思っていました。自分が光栄にも、その一員になるとは想像もしませんでした」

 

文さんは言う。「私は今回の全人代のために、『韶山地区での革命教育観光ツアーを大いに発展させることに関する提案』を、心を込めて準備しました。私の故郷である韶山は、観光業が主な産業で、この提案は、私の選挙区の声を代表しています。また、観光分野は、私が比較的よく知っている分野でもあります」

四川省代表団の張蓓蓓さん(右)と毛金芳さん
 文さんと同じように、全人代の代表で、四川省涼山イ(彝)族自治州歌舞団の三級ダンサーである張蓓蓓さんも「80後」である。彼女は1982年4月に生まれた。

 

張さんは涼山州歌舞団の大黒柱である。彼女は5歳から民族舞踊を習い始め、四川省芸術学校を卒業した後、涼山州歌舞団に入った。17歳から競技ダンスに参加している。これまでに彼女が獲得した国家クラス、省クラスの賞は、枚挙にいとまがないほどだ。

 

「以前は、人民代表の仕事はそう難しくないと考えていましたが、自分が実際に全人代の代表になってみると、良い提案を出すことは容易ではなく、良い全人代代表になることはさらに難しい、と気がつきました」と張さんは言った。

 

今年の全人代で張さんは、グループ討論の時に、少数民族の文化を助成し、同時に山間部の留守児童にいっそうの関心を寄せることを提案するつもりだ。

 

四川省の全人代代表団にはもう一人、「80後」の代表がいる。四川省石棉県安順郷麂子坪村の婦女連主任の毛金芳さん、今年28歳、である。

 

麂子坪村はどの家も牛や羊などを飼育している。毛さんは計画出産の仕事に責任を負ったばかりでなく、村内の経済発展に関する仕事にも協力し、評判になっている。

 

全人代代表に当選した後、毛さんは『全人代と地方各級人代の代表法』と『憲法』を勉強し、また一週間かけて、村民の意見を聞いた。

 

今回の全人代で毛さんは、討論のときに山間部の農村の教育に資金投入を増やす提案をするつもりだ。また各級の指導者が山間部の経済発展の問題や、農村での病気診療が困難である問題について、いっそう関心を持ってほしいと述べるつもりだ。

 

毛金芳さんと張蓓蓓さんはともにイ族の人で、二人は美しい少数民族の服装を持ってきて、全人代の開会の時に着るつもりだ。「これもイ族の文化を広める良いチャンスだ」と彼女たちは言っている。

 

 

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