身の回りの日本のエレメント                  

楊偉光 北華大学

 日本語の勉強はもう三年目に入った。日本について、昔は何も知らなかったが、少しずつ知るようになって、段々興味が湧いてきた。日本語の勉強をするようになって、日本に近づいた気がする。今、私が知っている限りの日本のエレメントを皆さんと一緒に分かち合いたいと思う。

一、日本の歌舞伎

日本には古典芸能がたくさんある。歌舞伎や能や狂言は代表的な古典芸能であるある。特に歌舞伎は人気があって、大勢の人が見に行く。外国で公演したこともある。日本の伝統芸術はいろいろあるが、その中でも歌舞伎は現在でも大衆的な性格をもった演劇だろう。

現在、歌舞伎では女性の役は皆、男性が女形として演じる。本物の女性よりも女性らしく、女性の「タイプ」を見せるのである。だから女性っぽさがいくらか強調されている。歌舞伎の客観はこの強調を女形の至高の「芸」として鑑賞するのである。そして、ほとんどの人が歌舞伎に女性が出ないのは伝統的なことなのだと思っている。

二、日本の神社

日本人の行動の中で、外国人にとって一番不思議なのは新年行事の一つの初詣である。いくら科学技術が高くても、日本人は決して「神社」を忘れてはいないようだ。だが、一体、日本で至るところに散在する夥しい数の「神社」とは何なのであろう。そもそも日本人にとって、「神」とは何を意味するのであろう。

実は、日本にも国を作り出すいろいろな伝説がある。それが書いてある本は「古事記」である。この本によると、日本の国土を作ったのはイザナギ、イザナミという男女二柱の神であったが、それ以前にも多くの神様がいたようだ。良い神もいるし、悪い神もいる。それらの神は時には争い、時には協力して日本を創ってきた。日本人にとって神様は極めて身近なところにたくさんいる。それぞれに、日本人を守ってくれる。というわけで、神様は日本人の生活と深く関わっている。例えば、もはや薪で火を燃やすことのなくなった現在でも、かまどの神のお守りをガスレンジの前に貼り付けている家庭は決して少なくない。ビル建築の工事着工する前に必ず安全を祈願するための儀式がおこなわれる。これで、日本人を守護してくださっている神様を祭っている神社が日本人にとってはどんなに大切なのかお分かりいただけるだろう。

三、日本の大学

日本の大学は国立と私立という二種類がある。みんなが知っている通り、東京大学は日本で最高の大学である。東京大学は日本の国立大学である。東京大学以外にも、多くの良い大学がある。2009年日本で良い大学のランキングは東京、京都、一橋、東京工業、大阪、東北、神戸、筑波、名古屋、九州、早稲田、慶応大学である。これは12個の一番良い大学である。

四、日本の温泉

日本には温泉が多く、日本人ほど温泉好きな国民は世界でも珍しいといわれている。さまざまな質の温泉がみんなに好まれている。日本は火山が多いために、火山性の温泉も多く、温泉地にまつわる伝説と神話の類も非常に多い。日本の温泉は世界中に人気があるそうである。

五、日本のスター

日本には、いろんな芸人事務所があるそうだ。俳優や歌手などの芸能人は、みんな真面目に働く。その中のジャニーズ事務所は海外でも人気がある。美男たちからなるグループは海外まで影響が大きい。

六、日本人の精神

昔、日本人に対してのイメージは残酷的で、冷たい民族だった。日本人の武士道精神もよく知っている、それなのに、日本人は優しくて、真面目な民族である。日本人が持っていたハングリー精神も称賛に値する。

七、日本料理

日本料理は中華料理とは違う。日本料理は豊かで、さっぱりしている。それに、料理の組み合わせもいいし、栄養も豊富だし、健康にいい。味噌汁はほとんど、日本人にとって、毎日欠かせないものであろう。正月になると、おせちとかお雑煮とか、きわめて豪華である。

その他に、日本の人形や学園祭やファッションなど、外国人としても、みんなよく知っている。

日本語を勉強すればするほど、日本が好きになった。もっと日本に近づきたい。もっと日本についての文化とか習慣とか知りたい。そのためには、まず日本語がうまくなることが一番必要なのである。できるなら、みんな一緒に日本語の勉強し方と日本の知識を交わし合おう。

創作におけるインスピレーション

私は2007年から、日本語を勉強し始めた。日本について、昔は何も知らなかったが、少しずつ知るようになって、段々興味が湧いてきた。

学校で「総合日本語」や「日本概況」などの授業を通じて、それに、日本人教師から教えていただいて、日本の文化や日本人の習慣などを勉強するチャンスがある。知れば知るほど、日本らしい、特色ある日本人の習慣などが好きになった。「感知日本」というテーマを見て、私がすぐ思ったのは日本の文化や習慣など私たちの身の回りに多く存在している日本のエレメントだった。そして、私の知っている限りの日本のエレメントを皆さんと一緒に分かち合おうと思い立った。

方向性を決めてから、まずは、特色があるエレメントを探すことになる。実際、色んなエレメントの中から幾つかを選らぶのは少し大変だが、多くの人が聞いたことがあり、興味を持っているものを紹介することにした。例えば、皆によく知られている日本の伝統芸術や信仰や料理などを紹介したい。また、よく知らないが、他の人も興味を持っているかもしれない日本の大学や芸能人や日本人の精神も紹介したい。それを通じて、もっと多くの人に日本を知らせたい。少なくとも、少し興味を持ってほしい。私は、何か勉強しようと思うなら、まず、興味を持つことが一番だと思う。                     

受賞の感想

まず、私は「人民中国」の行った活動が私たちに自分の考えを表現するチャンスを与えてくれ、実際に日本を感じる機会を提供してくれたこと、日中両国の若者の交流に良い場を提供してくれたのを感謝したいと思う。

もともと、私が「笹川杯作文コンクール2009--感知日本」に参加した目的は、ただ自分を鍛えたくて、自分の考えを表現したいということのみだった。今回、自分なりに、よく考え、ちゃんと調べ、力を尽くして作るつもりだった。しかし、受賞できるのは全く思わなかった。

今度の受賞は私にとって、本当に名誉なことで、大きな励ましとなった。受賞できて、私は本当にうれしくてたまらない。自分は駄目だといつもそう思い、なかなか自信がなかった私に自信を持たせてくれた。そして、この活動を通じて、私の日本語学習に対する理解を深くすることができ、日本に対する興味はさらに深くなった。私はもっともっと日本に近づきたいと思う。

今回、得た自信と深くなった興味を持ち、私はこれからもっと強くなれるような気がする。今後、日中両国の友好と親善のために、自分の力を捧げようと思う。

最後にもう一度、今度の活動に感謝したい。私はこれから、日本語の勉強をもっと頑張ろうと思う。

 

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