温総理が明日から4カ国訪問 中日韓協力の方向性が明確に

 

温家宝総理は5月28日から6月3日まで、韓国、日本、モンゴル、ミャンマーを公式訪問し、第3回中日韓首脳会合に出席する。外交部は26日、内外メディア向けのブリーフィングを開き、背景や主な内容、重要な意味について説明した。

1. 韓国訪問について

1992年8月の中韓国交樹立以降、両国関係は急速に発展し、3度にわたって関係の位置づけを引き上げた。韓国訪問中、温総理は李明博(イ・ミョンバク)大統領と会談を行い、金炯旿(キム・ヒョンオ)国会議長、鄭雲燦(チョン・ウンチャン)国務総理とそれぞれ会見し、二国間関係やともに関心を寄せる国際問題や地域問題について掘り下げた意見交換を行う。また、韓国の各界関係者と幅広く接触し、ソウルの中国文化センターを視察する。そのほか、双方は経済・貿易分野の協力文書に調印する予定。

2. 日本訪問について

中日関係は両国にとってもっとも重要な二国間関係の一つだ。中日国交正常化38年で、両国関係は各分野で大きな成果を収め、双方に利益をもたらした。鳩山内閣が成立して以来、日本は中日関係に重視し、両国関係の発展に積極的に努めている。現在、両国トップは密接な関係を保ち、各分野の交流と協力を着実に進めている。

訪日中、温総理は天皇陛下と会見し、鳩山首相と会談を行い、衆参両議長とそれぞれ会見するほか、経済界、友好団体、文化界の著名人や一般国民と幅広く接触し、NHKのインタビューを受ける。中には民間友好団体代表の表彰や、文化界関係者との座談会など重要で特別な予定も組まれており、これらは中国政府が中日の民間友好と人的交流に重視していることを示している。双方は食品安全、省エネ・環境保護、電子商取引などの分野の協力文書に調印する予定。

中国側は今回の訪問に次の期待を寄せている。政治において共通認識を凝集し、相互信頼が高まる。経済において省エネ・環境保護、グリーン経済の協力が拡大し、経済・貿易協力のモデルチェンジとレベルアップを促進する。人的交流において新措置を打ち出し、両国民の友好が深まる。今回の訪問を通して、中日の戦略的互恵関係の発展レベルが向上することが期待されている。

3. モンゴル訪問について

モンゴルは中国と陸続きで、もっとも長い境界線を接する隣国であり、新中国ともっとも早く国交を樹立した国でもある。モンゴル訪問中、温総理は同国トップと会見し、各界関係者と幅広く接触するほか、中国・モンゴル経済貿易協力フォーラムの開幕式に出席し、ウランバートルの中国文化センターの序幕を行う。双方は金融、エネルギー、科学技術、インフラなどの分野の協力文書に調印する予定。

4. ミャンマー訪問について

ミャンマーは古くから中国と友好のある隣国で、国交樹立から60年が経つ。ミャンマー訪問中、温総理は同国トップとともに中国・ミャンマー国交樹立60周年レセプションに出席する。双方は経済・貿易、金融、エネルギー、科学技術などの分野の協力文書に調印する予定。

5.第3回中日韓首脳会合への出席について

今年に入りアジア経済は徐々に回復し、中日韓の協力に全面的、多層的で広範囲に及ぶ良好な動きが現れ、メカニズム化は安定的に強化され、今後の協力に発展のチャンスがもたらされている。温総理は今回の会合出席で、3カ国の今後の協力方針を計画し、政治において相互信頼を高め、協力メカニズムを整備し、各分野の協力を全面的に促進することを主な目的としている。

会合の会期は2日間で、温総理は日韓トップと3カ国の協力の方向性、ともに関心を寄せる地域問題や国際問題について意見を交換する。3カ国は2020年協力展望、科学技術イノベーションと標準化協力の強化について共同文書を発表し、協力に関する覚書に調印することになっている。

中国は今回の首脳会合に以下の期待を寄せている。

1. 長期的、戦略的視点で三国関係を扱い、把握することに着目し、相互信頼を高め、三カ国協力の政治基礎を強固なものにする。

2. 三国の発展モデル転換、経済構造調整という共通した目標に着目し、重点的な協力を計画し、協力メカニズムを整備する。地域経済の成長の内因的な原動力を強め、地域経済の持続的な回復と東アジア共同体の構築に新たな原動力を注ぐ。

3. アジアの平和、安定、繁栄の促進に着目し、地域問題や国際問題における交流と調和をいっそう強化し、ASEAN共同体構築プロセスを共同でサポートする。気候変動、金融リスク、エネルギー安全などの世界的問題に共同で対処し、共同利益を保護する。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」  2010年5月27日

 

 

 
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