中国人民銀行副総裁、「金利の市場化、順調に推進」

 

第11期全国人民代表大会第5回会議は3月12日午前10時、メディア多機能ホールで記者会見を行い、中国人民銀行総裁の周小川氏、副総裁の胡曉煉氏と劉士余氏、副総裁兼国家外貨管理局局長の易鋼氏が「通貨政策と金融改革」について国内外の記者の質問に答えた。

証券時報記者:中国人民銀行(中央銀行)は金利の市場化をさらに推進する条件を基本的に整えたと言及したが、今年は金利の市場化方面でどういう計画を推進する予定か?

中国人民銀行の胡暁煉副総裁:人民銀行は金利ツールのマクロ経済調整における価格のテコ作用をずっと重視し、過去十数年、金利市場化の改革は秩序よく押し進めてきた。過去を振り返ると1998年から十年以上、通貨市場の同業者間取引金利、銀行間債券市場の企業融資金利の融通性の増加で、これまでに通貨市場の金利と銀行間債権市場の融資金利がすべて市場化されたといえる。貸付は現在下限だけを管理、上限は市場の需給状況によって自主的に浮動し、預金は上限だけを管理している。外貨の預金・貸付金利については、貸付もすでに開放したが、一部の小額の1年物以下の外貨金利に対してはまだ管理が続いている。このため金利の市場化のプロセス全体は秩序よく推進されている。

今後特に第12次5カ年計画(2011-2015年)の過程において、金利の市場化は継続的に進むだろう。ただ金利の市場化を推進する過程で一部の条件を考える必要がある。そのうちの主要条件、例えば金融機関の会社管理、自己制約、財務の厳密制約力を満たさなければ、金利の市場化後に公平な競争環境を維持することはできない。

さらに金利市場化の後、特に競争で失敗者が出た場合、預金者をどう保護するなど、競争の中で発生する問題について考える必要がある。

そのため総合的な制度が必要で、預金保険制度構築も比較的重要な条件となる。

またタイミングとしては、国内市場の需要とともに、金利の市場化の推進速度に対する国際情勢の外部影響にも注意する必要がある。これが資本の国際流動に直接影響する一方、資本の国際流動は逆に通貨政策および各種通貨政策ツールの使用に直接的な影響を与えるためだ。そのため、金利の市場化推進の過程において、あらゆる力を最終的に一つの方向にまとめなければならない。方向が互いに衝突した場合、金利の市場化の機能が激減する可能性がある。当然、すべての条件が整うまで次には進めないというのではなく、こうした推進の力と条件の成熟は相互に補完し合い、一歩一歩前へ進むことになる。

現在の金利の市場化について、我々の計画では卸売的な業務に対する金利の市場化はより速まり、新しい金融商品を増やすことで金利の融通性を高める可能性がある。金融機関は顧客向けサービスのプロセスで商品を創出したが、これらの商品は金利の市場化に対して一定の促進作用を果たしている。金利の市場化は順調に押し進められている。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年3月12日

 

 

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