農民出稼ぎ労働者代表の5年間

 

朱雪琴代表は1977年に生まれ、1995年に上海華日服装有限公司で服の裁縫の仕事を始め、いまは販売主管をつとめている。2008年、彼女は農民労働者として第11期全国人民代表大会の代表に選ばれた。彼女によれば、「私は普通の裁縫労働者で、現在は上海の400万あまりの農民出稼ぎ労働者を代表しており、農民出稼ぎ労働者仲間の両会におけるもっとも直接的な代言者といえます」。

農民出稼ぎ労働者代表の朱雪琴

全人代代表となったのち、朱雪琴は急に忙しくなった。多くの人が彼女に助けを求めたり、問い合わせにくるようになったからである。あるとき、給料不払いにあった農民出稼ぎ労働者が朱雪琴のところにやってきた。彼は2人の子供をもち、母親が重病にかかり、急いで故郷に戻らなければならなかったのだが、給料を支払ってくれるよう会社に掛け合うことができなかった。朱雪琴は労働組合を通じて彼が4900元の給料の未払い分を受け取れるよう、手を貸した。「彼にこのお金を手渡したとき、彼はものすごく感激してくれました。国が農民出稼ぎ労働者のために打ち立てた保障システムで、こうした問題を解決するのは難しくありません。4900元は企業にとっては何ていうことのない金額ですから。しかし、生活に困っている出稼ぎ労働者からすると、命を救うこのできるお金かもしれません。この出来事を通して、私は我々の責任の重大さを感じました」。

朱雪琴は全人代代表として、問題にもぶち当たっている。彼女は代表になってから、農民出稼ぎ労働者らしくなくなったと言う人がいるのである。このような非難に対して、彼女は自分なりの見方をもっている。「社会も発展しています。これからは新しい目で農民労働者を見る必要があります。私たちが都会に出てきて働き始めたときはペラペラのバックに荷物を入れ、布団を背負ってやってきましたが、現在の農民出稼ぎ労働者はみなスーツケースをもってやってきます。農民出稼ぎ労働者の変化は社会の進歩を反映していて、農民出稼ぎ労働者を1つの固定したイメージで見るのは間違いです」

代表になって今年は5年目になるが、朱雪琴は全人代代表という舞台で、そして多くの大学と手を組んで大学生ボランティアとともに、さらに多くの農民出稼ぎ労働者を助け、農民出稼ぎ労働者が都市で孤独を感じさせないようにするため、努力している。

第11期全国人民代表大会第5回会議は、人民網・新華網・チャイナネットなど11のウェッブサイトを組織して、3人の全人代代表を招待して、農民出稼ぎ労働者問題についてのインターネット取材を行った

 

人民中国インターネット版 2012年3月13日

 

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