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1年365日楽しみに満ちた貴州

 

貴州は「歌舞の州」である。この地を訪れた人は、当地の少数民族の祭りの楽しい気分を味わってみたいと希望することだろう。

貴州には少数民族の祭日が数多くあり、まさに百花繚乱である。ミャオ族の姉妹節や苗年(ミャオ族の正月)、プイ族の六月六(プイ族の正月)、トン族の薩瑪節(女性の祭り)、イ族の火把節(イ族の正月)、シュイ族の端節(シュイ族の正月)など、それぞれの民族にはそれぞれの祭りがあり、また多くの民族がともに「四月八」を祝う。

おおまかな統計によると、貴州省全体で異なる名称の祭日が100以上あり、1400カ所(回)にわたって行われている。なかでもミャオ族のものが最も多く、おどけて「大きな祭りは三六九回、小さな祭りは毎日」と言われるほどだ。これらの祭日の起源、内容はそれぞれ違い、あるものは1年に1度、あるものは数年に1度、なかには十数年に1度といったものさえある。それらは盛装と切り離すことができず、また歌と踊り、情熱とも切り離すことができない。

陽春三月に台江県に足を運べば、ミャオ族の姉妹節(姉妹飯節とも)が見られるかもしれない。姉妹節は、清水江中流域沿岸のミャオ族の青年たちに特有の恋愛のための祭りである。毎年この日には、付近のミャオ族の村では各戸で多彩な「姉妹飯」と呼ばれるもち米のご飯を炊き、娘たちは盛装をして出かける。

祭りの期間、一群ごとに次々と折れ曲がった山道を歩いて来るミャオ族の娘たちは、多くが赤い刺繍入りの服を着て、頭上や首、腕に銀の飾りをつけており、彼女たちの軽やかなしぐさと楽しげな笑顔が、緑の山河に照り映えて、ことのほか美しい。祭りのハイライトは「踩鼓」である。娘たちが輪になって太鼓のリズムに合わせ踊るのだ。若者たちは、闘牛や、ドラゴンボートレース、蘆笛の演奏などを行い、この日のミャオ族の村は華やかな気分に満ち満ちる。

姉妹節がミャオ族の青年の祭りだとすると、トン族の薩瑪節はトン族の女性たちのカーニバルである。祭りの期間、トン族のすべての女性たちは生産的労働に従事しない。この祭りは、世界でも最も早い時期から続く「婦人デー」とも言えるだろう。

トン族の言葉では、「薩瑪」は「偉大なる母」の意味である。薩瑪節は、トン族の女神「薩」を供養するために行う盛大な儀式である。その日の祭儀の後に、盛装に身を包んだトン族の女性たちは、山道を歩いて薩瑪祠に向かい、祠の前の広場で歌い、踊る。夕方になると、男性たちは長街流水宴席(屋外にテーブルを長く並べた、出入り自由の宴席)を設ける。歌い疲れ踊り疲れた女性たちが戻ってくると、彼女たちは貴賓客とされ、子どもも含むすべての男性はそこを離れなければならない。女性たちは思う存分酒を飲み、自分たちの祭りを堪能するのだ。

シュイ族の端節は、世界で最も長い「正月」である。この祭りはシュイ暦12月(旧暦の8月前後)に始まり、シュイ暦新年2月(旧暦10月前後)に終わるという、約60日も続く祭りである。また、この祭りにはそれぞれの地区を順番に回る決まりがある。旧暦8月の最後の「亥の日」には、省南部の都匀市の内外套と呼ばれる地区から始まり、次の「亥の日」には三都で行われる。その後、順に各地を回り、最後に九纖で終了するまで、長い間いわゆる正月気分が続くのだ。

貴州には祭日が多く、それぞれの祭日も各地で違う。その過ごし方は人々の生活への態度を反映するものであり、人々の心の奥深くに秘められた憧れと結びついている。あるいは山とともに暮らしているのが原因かもしれないが、貴州の少数民族は、大多数が穏やかな心で現実と向き合い、日常の暮らしの中に楽しみを見いだすことにたけている。彼らにとって、豊かな収穫が幸せであり、おいしい米酒を飲むのが幸せであり、いろりを囲んで雑談するのが幸せなのである。彼らは日々の生活の中では、注意深くこうした断片を集めながらつましく暮らし、そのぶん祭日には自分の感情を思い切り発散するのだ。

トン族の祭り「瑪薩節」

 

 

 

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