株式会社A-Plus 代表取締役社長 永井麗

 

 自分への挑戦

私は、大阪に本社を構えるまつげエクステ専門店「アンジェリック」を本年5月に北京にオープンしました。5年前に兄弟で事業を始める際、中国で何か起業しようという話になりました。しかし、中国で事業を始めるには、経験が全くない私たちにはさすがに厳しいだろうと判断し、まず日本で事業をスタートさせ、軌道にのせてから再検討することに決めました。それまで子育てをしながら派遣の仕事をしていた私にとって、全く経験のない美容の世界でしたが、大阪にまつげエクステ専門店をオープンしました。当時日本でもあまり知られていないまつげエクステは技術が低く、その中でいかに高い技術を提供できるか、日々研究と実験の繰り返しでした。そして、アンジェリック独自の高い技術が生まれ、多くのお客様から信頼されるサロンとなりました。常にどうすればお客様に満足していただけるかをコンセプトに、スタッフが安心して長く働ける環境づくりにも力を入れながら経営しています。

お客様目線に立っての接客

中国人である主人の実家がある北京へは何度か遊びに行っていました。仕事柄、街を歩いている女性の目元、服装、メイクに目がいきます。北京へ行くたびにオシャレな女性が増え、環境も経済も目まぐるしく成長していて、とても刺激を受けました。北京でいつかサロンをオープンしたいという思いも強くなっていきました。

現地の女性にまつげエクステについて聞いてみると、「痛い、自まつ毛が取れる、違和感がある」などといった、以前の日本と同じマイナスイメージがほとんどでした。中国には正しいまつげエクステを付けたことがない人が多くいるのだと思うと、早くアンジェリックの技術と丁寧で思いやりのある接客で施術したいと強く思いました。

その後、北京にいる友人に頼んでテナントを探してもらい、今のサロンの物件が見つかり、周りの協力によって契約、設計、内装と順調に進みましたが、起業にあたっての書類の提出や審査などで時間を要し、半年後に、やっとオープン出来ました。

まつげエクステを中国に広めたい

オープンを前に、特に中国人スタッフの雇用・教育面については周りからも意見を頂戴していました。実際、想像以上に苦労しました。現在いるスタッフは、厳しい研修にも関わらず向上心を持って頑張ってついてきてくれました。価値観も文化も全く違うスタッフが私たちについてきてくれるのは簡単なことではないと思います。今後、アンジェリックのスタッフは、どこに輩出しても素晴らしいと言われる人材に育て上げるため、私はスタッフ教育に最善を尽くしたいと思います。

私たちアンジェリックは、北京をスタート地点とし、「まつげエクステの文化」を中国に広めたいと思います。真の技術と接客で日本ならではのサービスを提供し、中国の方に喜んで頂けるような店づくり、店舗展開を考えています。そして、私は、変化が速い中国についていけるように常に敏感でありたいと思っています。

 

 

人民中国インターネット版
 
 
 

人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850