ホテルニューオータニ長富宮日本料理「櫻」料理長 齋藤秀一
 

日中友好の象徴のホテルで

長富宮は、両国の象徴的な存在である万里の長城と富士山から名付けられたホテルです。ホテル内にある日本料理店「櫻」は、1990年のホテル開業時からあり、正統派日本料理を提供しています。

私は今回2度目の料理長として、ホテルニューオータニから派遣されています。前回は2001年から2003年までいました。当時は、駐在の日本人客が多く見られましたが、現在は中国のお客様が多数を占めています。また、両国の政財界要人の方々にもご利用いただき、本場の日本の味が堪能できる日本料理店として強い支持を得ています。

昨年12月には、日中首脳会談のために訪中した野田首相の朝食を作りました。SPなどの関係者が見ている前で料理を作り、とても緊張しました。

日本伝統の味を届けたい

水産品は大連から取り寄せたり、マグロやサバは長崎から上海経由で空輸しています。最近(2012年3月現在)、長崎産の高級魚「クエ」を入手しました。中国では、まだ知られていない魚だと思います。中国の方にクエのおいしさを伝えられるように調理しようと意気込んでいます。そのほかの食材も、ほとんど中国で調達しています。

両国のお客様、ともに会席料理が好まれますが、中国のお客様には鰻の蒲焼も人気があります。鰻は中華料理の食材でもあり、中国で養殖されています。中国で親しまれている鰻を醤油と砂糖で日本の味付けにしたことと、焼き方が好まれる理由だと考えています。10年前に櫻で料理長をしていた時も、鰻の蒲焼の注文は多かったです。

北京の街中の日本料理店にも足を運びます。北京の方にどんな日本料理が好まれているか気になりますね。10年前に比べると、中国の料理人が作る日本料理の技術は上がっていますし、日本の味を再現できていると思います。また、低料金でおいしい店が増えていますね。

中国人スタッフに支えられて

前回、料理長をしていた時に一緒に働いていた中国人スタッフがいます。スタッフは皆、私の料理に協力してくれますが、それでも毎日さまざまな問題が起きます。上手に言葉で伝えられないこともありますが、私の料理を理解しようとするスタッフの気持ちには、いつも励まされています。「互いの違った感性にどう歩みよるか」に重点をおいて中国人スタッフと交流するよう心がけています。

今後も、日本で培った料理の技術と知識をもとに、心を込めて作った日本料理を、中国にいらっしゃる皆さまへ自信を持って提供していきたいです。

 

人民中国インターネット版
 
 
 

人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850