生態文明の建設 中国の新たな成長の原動力に

 

近頃中国経済の成長率が低下した主因は、投資および輸出という原動力による伝統的な発展方式の弊害であると言える。

中国経済の成長率低下による安定した発展は、今後常態化すると見られるが、経済発展は一定のペースを維持する必要がある。特にこれまでの経済発展の原動力が力を失った今、我々は新たな経済発展の原動力を見つけなければならない。

米国の経済学者ミルトン・フリードマンは、「人類が活動する限り、汚染が存在する」、「世界中の素晴らしいモノは、金を必要とする」という名言を残した。青い空、白い雲、きれいな水は、言うならばすべて金銭によって得られるものだ。この考えに基づくと、新たな経済成長の原動力は、生態文明の建設となる。

生態文明の建設は、中国が現在の苦境から脱却し、長年に渡る環境破壊を軽減もしくは無くすことを可能とするが、より重要なのは中国の発展を引き続き促すことが可能になることだ。

まず、生態環境の改善は、都市部・農村部住民の生活の質を高めることができる。つまり内需拡大、内需の対GDP比を高めることにつながる。次に、生態文明の建設を重視することにより、巨大な中国製造業が持続的な発展を実現し、中・低水準の中国製造業が高・中・低すべての水準をカバーできるようになる。また大規模な投資プロジェクトによる効果を高め、副作用と後遺症を軽減することができる。

専門家は、「第12次五カ年計画期間(2011-2015)、中国はエコ建設、環境保護、省エネ・排出削減に8兆元(約100兆円)の経費を投じる」と予想している。この8兆元の投資が生む上・下流の投資チャンス、およびその高い見返りは過小評価できない。

 

「人民網日本語版」2012年11月15日

 

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