民衆に「物差し」を示す

 

会議の簡素化、効率化を

鄧小平はかつてこう語った。「われわれが会議を開き、報告するのは、すべて問題解決のためだ」

しかし、現実には、会議は冗漫で、空理空論、大言壮語、常套句ばかりが目立ち、甚だしい場合、何度会議を開いたかが行政実績だとして、大げさに言いふらしている地方もあるほどだ。

新指導部が打ち出した「8項規定」では、「会議を簡素化し、効率を向上させ、会議は短く、発言は短く、空論、常套句を厳しく戒める」ことを明確に要求し、今までの好ましくない会議運営に「金縛りの呪文」をかけた。今、会議の回数は明らかに減少し、短時間になり、会議費も減少した。統計によると、2012年と比べ、2013年の党・政府機関の会議費は84・06%下がり、公文書類は56%減り、印刷費も13・49%減少した。これによって、幹部はより多くの精力と時間を国民のために使い、懸案を処理し、実利を上げられるようになった。

会議に変化があったほかに、指導者の発言も官僚言葉の羅列でなくなり、平易で分かり易くなった。「治大国如烹小鮮(大国を治むるは小鮮を烹るがごとし」―習主席は中国古代の思想家・老子の名言を引用して新指導部の国政の手法を明言した。

ここで言う「小鮮」とは小魚のことで小魚を煮る時に、やたらにつつくと、形がくずれ、味も落ちるのでそっとしておくのが良い。政治も上からの介入を避けて民間の活力に任せたほうが良い、ということを比喩的に述べている。

つまり、政治はかゆいところに手が届くようでなければならず、やり過ぎもだめだが、手抜きがあってもならず、さらに朝令暮改によって国民を苦しませてはいけない、という意味だ。「改革で大切なのは行動であり、大声を張り上げてのどを壊すよりは、大いに腕を振るう方がましだ」――李克強国務院総理はこの民間でよく言われる素朴な言葉で、新政権が着実に仕事をして行く決意を表明した。こうしたよく知られ、生き生きとした言葉によって、かつてのように政府の声が国民に届かず、分かりづらいということはなくなった。

 

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