全国民が参加

 

1951年11月、中国共産党中央は河北省石家荘市党委員会の劉青山副書記、天津地区党委員会の張子善書記の汚職に関する告発を受理した。調査によると、劉・張の2人は悪徳商人と結託して職権を乱用し、盗みやウソによって国家の財産や食糧をだまし取った。現在の価値にすると200万元余(1元は約16円)に達する。  毛沢東はこれを聞いて激怒し、何度も明末の農民一揆の首領・李自成の失敗を例に挙げ、「天下を取るのに18間年を費やし、天下を取ったのはたった18日間」と、全党に腐敗の危害について警告し、党は李自成になってはならないと強調した。新中国成立後たった2間年で、党内にはもうこのように深刻な腐敗現象が起きていたのだ。劉・張の2人は戦争時代には大きな功労があったが、ともに死刑に処せられた。

 続いて毛沢東は、全国に「腐敗反対、浪費反対、官僚主義反対」の「三反運動」を展開するよう呼びかけ、党・政府・軍の各機関や組織に「大トラを探し出し、追い詰めて捕まえよ」と指示した。こうして一時期、全国各地で大規模な「トラ狩り」が行われ、1952年10月までに、約1万人の腐敗分子を取り調べ、処分した。

 後に、1956年から1964年にかけて、中国は平均すると2年に1度、反腐敗キャンペーンを展開し、ほぼ1年継続した。新中国成立初期の反腐敗キャンペーンを振り返ると、これは社会的な正義を育み、党内に腐敗拒絶・防止の気風を打ち立て、新中国の基礎を固める上で重要な意味を持っていた、と言えよう。

 

 

 

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