すべてを監督

 

「腐敗対策はどれだけの廉潔な人を管理するかではなく、どれだけの腐敗した人間を即時に発見し、取り締まることができるかだ。制度による拘束と同じように重要なのは監督メカニズムのさらなる整備だ」と、中国社会科学院廉政研究センターの高波副秘書長は語っている。

 3中全会で審議・可決された「改革の全面的な深化における若干の重大な問題に関する党中央の決定」には、派遣制度と巡視制度を大きく改革し、この二つの制度の全面実施の実現を要求した。これはまさにあらゆる権力が制約と監督を逃れられないということである。過去、中紀委は主に政府部門に監督機関を設置し、党務部門には基本的に設置していなかった。今後、中紀委は党機関と国家機関におしなべて紀律検査機関を置くことになる。巡視監督も同様で、政治局委員を含む誰もが監督の範囲内に置かれることになる。

 このほか、「異体監督」(外部監督)メカニズムも人々の注目を集めている。中国が実施してきた「同体監督」(内部監督)の効果は微々たるもので、これまでに党と政府の主要幹部の腐敗問題を同じ行政レベルの紀律検査委員会あるいは監察機関が監督・摘発した例はめったにない。「同体監督」から「異体監督」に移行することによって、監督の主体と対象に利害関係がなくなり、相互ケアの懸念もなくなり、監督の積極性や自発性が強まり、監督のパワーと効果も自然に高まるはずだ。

 

 

人民中国インターネット版

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