教育を通じて

 

北欧の国・フィンランドの国民は清廉な政治を尊び、汚職・収賄、公共財産の横領などの腐敗行為を窃盗や強盗と同じように軽蔑する。同国の収賄事件は連続10年以上、世界で最も少ない。同国の最高検察院のマタイ・クーシマキ院長は国民の自律が腐敗防止の最良の手段だ、と語る。長年にわたる適切な教育が国民の清廉に対する意識を育んできた。

同国の子どもたちは中学校から法律知識を学び始め、社会に出る前に基本的な法律知識と順法の概念を身に付ける。政府機関で働きたいと思う青少年は先ず、腐敗の限度―例えば、謝礼や招宴の上限など―を明確に理解しなければならない。同国の公務員システムで広く流布している言い方がある。「ビール1杯、サンドイッチ1個はいいが、ワインは危ない」

法律の規定によると、公務員は20ユーロを超える謝礼を受け取ってはならず、超過部分が食品であっても上納しなければならない。

同国では大統領、首相、外相、内務相、国防相だけに公用車が配備され、しかも、公務時間内だけ使用が認められている。また公用車には私用を監視するカメラが備え付けてあり、徴税係官は違反事実が確認されると、公用車を私用に使った公務員に対して料金を徴収したり、罰金を科することもできる。しかし、5年間、いかなる違反行為も発見されなかった場合はこの監視カメラを取り外す。

 

 

人民中国インターネット版

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