節約提唱の両会 豪華な食事やお土産なし

 

第12期全国人民代表大会(全人代)第2回会議と中国人民政治協商会議第12期全国委員会第2回会議(「両会」)が3日から、北京で開催されている。今年の両会は、まさに質素倹約が徹底されている。代表委員に対し、チャーター機ではなく、一般客に交じって北京入りするよう手配した省や市もあり、出迎えセレモニーさえないところもある。生花や横断幕はなく、豪華な食事が提供されることもない。また、提供されるミネラルウォーターのペットボトルには名前を記載したシールが貼られている。代表員が宿泊する部屋に、例年のように特産品などのお土産は準備されていない。禁煙が実施され、人が集まる人目を引く場所には「禁煙」の表示がされている。開催会場に到着してから、代表委員らは、これまでとは違う両会を感じている。新京報が報じた。

5日開幕する全人代に合わせ、北京代表団56人は3日午前、北京会議センター内で、2グループに分かれて到着を報告。そのホールにはテーブル2つが置かれているだけで、レッドカーペットや歓迎用横断幕はなく、生花や植木もなかった。

同日午後、各代表団の第一回全体会議で、中央政府からの指示が伝えられた。その内容は、「人を食事に招待したり、人に贈答品を送ってはならない。会期中はパソコンでゲームをしたり、ショートメッセージを送信したりしてはならない。また、会議とは関係のない視察や見学などを手配したり、参加したりすることもできない。そして、事業単位(国家が社会公益目的のため、国家機関により運営あるいはその他組織が国有資産を利用し運営するもので、教育、科学技術、文化、衛生などの活動に従事する社会サービス組織)や各政府機関は代表が参加する会議を招集することができない。代表らも会期中、関連の機関を訪問し、具体的な業務などに関して話し合いをしてはならない」、というものだった。

■食事:必要量だけの料理を準備

各代表団や委員らに提供される食事は、3食ともバイキング方式で、一般的な料理がほとんど。高級料理は姿を消したことが取材で分かった。

全人代の王隴德・常務委員によると、昨年と同じく今年も、実際に食事をする代表の数を確認したうえで、料理を準備し、食べ残しを避ける。

王常務委員によると、多くの代表や委員らが指定のレストランで食事をほとんどとらず、休憩時間を利用して挨拶まわりをするという状況が過去にあった。そして、レストランは代表委員の人数に基づいてバイキングを準備しているため、料理が残り、無駄になっていた。そのため「昨年より、代表らの証明書を用いた登録制となり、実際に食事をする人の人数に基づいて、コックらが必要な分だけ料理を準備するようになった」という。

さらに、大会終了前に、代表らの食事の状況をまとめ、各グループに報告されるという。

 

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