王国慶委員:中国の対外発信力向上を

 

王衆一=文・写真

王国慶委員 
 「対外ニュースリリース制度」が施行されてすでに数年が経過し、今では各政府部門にスポークスマンがいる。しかし、スポークスマンの兼業化問題は、「対外ニュースリリース制度」のさらなる発展を阻む要因となっている。それゆえ、スポークスマンの専業化を推し進めるべきだ。もしスポークスマンがある種の専門職もしくは専門的なポストという位置づけになるなら、このポストに就く者への応募資格や採用条件を考慮し、そして相応の業務審査が日常的に実施されることによって、スポークスマンに対する評価基準を定めることができる。そうしてスポークスマン制度もさらなる前進を図ることができるだろう。

同時に、各部門のリーダーや幹部たちもメディア・リテラシーを向上させる必要がある。スポークスマンの専業化問題だけでなく、各部門の幹部たちに見られるリテラシー不足も重視すべき問題となりつつある。多くの国々では、幼い頃からこの面での教育が施されるが、それによって子どもたちは大きくなった時にメディアに対してふさわしく対応できるようになるのだ。

李克強総理は、今年の政府活動の報告時に対外発信力の強化をとりわけ強調した。中でも外国メディアへの対応に際しては、人々が分かる言葉で自分自身の意見を伝えなければならないことが重要だ。我々が長年慣れてきた発言方法では、時折国外に向けた発言が功を奏さないばかりか予想外の反応が見られたこともあった。この問題については方法の改善とニュースメディアの質の向上によって全力で解決を図らねばならない。

また、対外発信のシンクタンク制度の設立を推進する必要がある。長年にわたり、この分野においてヒューマンリソースを整理する必要性を訴えてきた。これらのリソースの支えによって、我々は対外発信において情報内容をより明確なものにすることができる。情報内容さえ充実させれば、中国の対外発信力を向上させることができるだろう。例えば、民主という概念について、我々は独自の発言方法をもって、中国の民主制度の特色を表すことができる。  

専門的なスポークスマン制度の設立、各部門のリーダーや幹部のメディア・リテラシーの向上、対外発信におけるシンクタンクの設立という3つの分野における努力が着実に実を結ぶならば、我々の対外発信能力も大きく向上させることができるだろう。

 

人民中国インターネット版 2014年3月6日

 

 
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