![]() |
![]() |
小学生が伝える空海の結んだ縁 | ||||
「みなさん、前に見えます牌楼は空海坊と言います。高さ13メートル、幅9メートル、空海大師がここから入唐求法の旅を始めたことを記念して、2000年に霞浦県人民政府と日本の高野山{こんごうぶじ}金剛峰寺の協力によって建てられたものです」。空海と霞浦にまつわる故事を解説しているのは観光ガイドではない。彼女の名前は趙思如、11歳で赤岸小学校の4年生だ。ヘッドセットをつけた彼女は「小小講解員」(ちびっ子解説員)の名札をつけ、口調もなめらかに解説を続ける。丸暗記したことをそのまま語るのではなく、よく知っている物語を観光客に語って聞かせているといった雰囲気だ。
空海記念堂のちびっ子解説員 小学生に空海大師記念堂の解説員を担当させるのは、赤岸小学校伝統の課外活動だ。毎年、実際に観光客を案内する形でコンテストも行われている。周功秋校長(37)は次のように説明している。「ここには、1980年代から絶えることなく日本のお客様が訪れています。2006年に空海大師記念堂が落成してからは、毎年ここを訪れ交流する日本人は引きも切りません。高野山の高僧中島龍太郎氏は2006年から12年までここに滞在し研究に打ち込みましたが、彼はその間、私たちの児童に日本語と空海法師と中日交流の歴史について毎週2時間の講義をしてくれました。私たちは子どもたちが学んだことを役立てられるよう、解説員の課外活動を始めたのです」 13歳の邱小慧ちゃんと12歳の洪碧鈺ちゃんは、ちびっ子解説員の先輩にあたる。彼女たちはよく趙思如ちゃんと繆懿ちゃんたち後輩を空海大師記念堂に「実地練習」に連れて行く。彼女たちの実地練習はまじめなものだが、時におしゃべりしたり笑ったり楽しそうだ。中日両国の交流に関わった経験は、彼女たちの成長に伴ってきっと子ども時代の良い思い出になるだろう。周校長は「この歴史は深淵で、漁村の子どもたちに外国との交流の機会をくれます。子どもの頃から中日両国のポジティブな歴史に触れ、現在の両国の人々が行っている誠意ある交流に触れることは、子どもたちが今後村を出て社会に出たり、海外に行ったりする場合に、大いに役立つことでしょう」と話している。
|
||||
人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。 本社:中国北京西城区百万荘大街24号 TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850 |