「東京-北京フォーラム」次の「10年開催」に向け調印式開く

 

9月29日、今春完成した虎ノ門ヒルズ5階に設けられた会議スペース。その一角で「『北京-東京フォーラム』次期10年の契約調印式」が開かれた。

場内には「日中間の民間対話のプラットフォーム」の維持・発展に尽力してきた日中の有識者ら10名が出席。まず主催団体を代表してNPO法人 言論NPOの工藤泰志代表が経緯を説明した。

スタートした05年当時、10年間の期限付きを想定した「フォーラム」は日中双方の知識人、有識者からの共感・賛同を受けて、多くの成果を積み上げるにいたったこと。そしてこの財産を散逸させるには惜しく、また継続していくことで、更に高いステージでの言論外交活動、提言が可能となる、と判断されて日中間で合意に至ったことを説明すると、工藤代表はカウンタパートに「中国国際出版集団」を迎え、中国日報社ともに、同フォーラムの「次の10年」を紡いで行くことを説明した。

調印式に臨んだ周明偉「中国国際出版集団」総裁は「この機会を利用して『外文局』について紹介したい。外文局は外国語を利用して、対外的に文化交流を行なう、歴史の最も長い事業機関。我々の傘下には、国内7社、海外5社の出版社がある」「年間11の言語を駆使して5000アイテム以上の書籍を出版している」「9つの言語を利用して、27の紙媒体の刊行物を出版」「さらに37のウェブサイトの運営を行なっている」「10の言語からなる中国のポータルサイト運営も行なっている」「今後、このフォーラムの実務を担うことになる『人民中国』は、すでに日本と50年以上の交流の歴史を持っている」と語ると「紹介した資源は、今後、日本のパートナーと手を携えて、このフォーラムをより良いものにしていくための重要な基盤となると認識している」と続けた。

また周総裁は「包み隠さずいえば、責任の重さ、大きさを感じている。一つは、これまでの10年間、中国日報社と言論NPOが築いた成果は、大変ハイレベルなものになっており、そのレベルに達するだけでも、大きな努力が必要だ」「そして、我々が現在直面している困難。中国と日本の関係、置かれている状況は依然として厳しい。この困難に立ち向かっていくためには、かなりの努力が必要とされる」と語ると「この大任を拝命したからには、双方が約束した10年間に、従来の経験を単に継承するのではなく、さらに発展、進化させる。そのためには、日本のパートナーとより緊密な協力関係を構築する必要がある」「そして、より大きな成果をあげるには、多くの皆さんとの協力が不可欠。引き続き大きな協力をお願いしたい」と続けた。

調印式は日中双方の有識者8名が見守る中、工藤代表と周総裁が文書に署名。堅い握手を交わした後は笑顔で調印式の成功を改めて祝った。

 

 

 
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