5都市で鉄鋼炉取り壊し

 

2月23日午前、爆破指令と同時に、河北省燕山冶金鋳造有限公司の380立方㍍の2台の溶鉱炉がごう音と共に崩れ落ちた。この日、河北省の統一指揮のもと、唐山、邯鄲、秦皇島、邢台、張家口の五つの市で、集中的に15社の鉄鋼企業の溶鉱炉16台と転炉3台が取り壊された。これにより鉄鋼生産能力が820万㌧削減され、国務院が河北に命じた6000万㌧の鉄鋼生産能力削減の14%が達成され、それは一つの大型製鉄企業を1日で取り壊したのに等しい。この日の行動により、河北省は毎年の石炭消費量を406万㌧削減し、それは一つの県都が1日に燃やす石炭量にあたり、二酸化硫黄排出量を9700㌧、燃焼による粉じん排出量を7000㌧削減することになる。

河北省は中国一の鉄鋼業省で、鉄鋼生産量は12年連続で全国トップである。鉄鋼生産能力は最高時には2億㌧に達し、鉄鋼業界は河北省の過剰生産能力解消と汚染防止の重点となっている。国務院は5年以内に8000万㌧の鉄鋼生産能力を圧縮する予定で、そのうち6000万㌧は河北省で行われる。

環境保護部の呉暁青副部長によると、北京・天津・河北地区、珠江デルタ地帯、長江デルタ地帯の単位面積あたりの汚染物排出量は全国平均の5倍である。この三地区の全国面積に対する割合は8%だが、全国の石炭量の43%を消費し、中でも北京・天津・河北地区が最たるものである。統計によると、北京市の年間石炭燃焼量は約2300万㌧で、天津市は約7000万㌧、一方で河北省は約2億7000万㌧に上る。

汚染物排出削減のため、昨年11月24日、河北省は8社の鉄鋼企業の溶鉱炉10台、転炉16台を取り壊し、製鉄生産能力を456万㌧、製鋼生産能力を680万㌧削減し、生産能力過剰解消の第一砲を打ち鳴らした。それに加えて今回、溶鉱炉60台、転炉・電気炉60台を取り壊し、製鉄生産能力を2056万㌧、製鋼生産能力を2325万㌧削減し、1年あたりの石炭消費量を1243万㌧、二酸化硫黄排出量を3万3500㌧、粉じん排出量を2万4200㌧削減した。

現在、河北省はすでに鉄鋼、セメント、板ガラス、コークスなどの生産能力新規増加プロジェクトの申請許可を停止しており、さらに決まりに違反する鉄鋼、セメント、板ガラスのプロジェクトを厳しく禁じている。以前、石家荘では35社のセメント企業の取り壊しが2度にわたって行われ、セメント生産能力が1850万㌧削減され、3年前倒しでセメントの過剰生産力1500万㌧を削減するという目標を達成した。この他にも、河北省は今年さらに65万台の高汚染排出車両を処分し、これにより汚染排出物を減らし、大気汚染を予防しようとしている。

 

人民中国インターネット版 2015年2月2日

 

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