地域協力による汚染対策

 

大気汚染は地域的な問題であり、一つの地方だけで解決できるものではなく、地域全体の協力が必須である。昨年9月に早くも国務院は「大気汚染防止・制御行動計画」を発表し、監視・予測緊急警報システムの樹立、緊急対策案の制定・整備と緊急発動、重度汚染日への妥当な対応など、地域協力メカニズムの樹立、地域における統一的な環境整備を提唱している。

天津市環境保護局の包景嶺チーフエンジニアによると、今年に入ってから、北京・天津・河北地区の連合予防・コントロールの進展は明らかにスピードアップしている。「現在、北京・天津・河北地区では、国のモニタリング地点以外にも監督・測定ポイントを設けており、例えば張家口に設けられた大通りの測定ポイントは、河北、北京がいかに互いに影響を与えあっているかをより明確にし、的を絞った排出削減をするためのものです」

最近、習近平国家主席は北京・天津・河北地区の共同発展の実現は、エコ文明建設の探索の効果的なルートであることを強調した。これは疑いもなく、北京・天津・河北地区の連合汚染防止・制御をさらに推進するものである。

3月3日、北京・天津・河北地区および周辺地区の大気汚染連合防止・制御業務座談会が開かれ、北京・天津・河北地区および周辺地区を全体と捉え、区域環境容量を制約要素として、区域内の各省市などの資源、立地の有利さを十分に生かして、区域内の各都市の機能ポジショニングや相互補完の産業構造の樹立を一括して計画することを決定した。

また、北京市環境保護局はすでに河北省環境保護庁と取り決めを交わしており、双方の協議、通報、事前警報、連合メカニズムの樹立を提唱し、この両地の大気汚染防止・制御協力を推進し、国家大気汚染防止・制御計画の実施細則要求を実行して、地域をまたがる大気環境汚染の総合整備を行うとしている。

最近、工業・情報化部は「北京・天津・河北および周辺地区の重点工業企業クリーン生産レベルアップ計画」を公布し、「2017年までに重点業界の汚染排出を2012年比30%以上削減」という目標を掲げ、北京・天津・河北および周辺地区の重点工業企業の主要汚染物削減指標を北京、天津、河北、山西、内蒙古、山東および区域内の中央企業に分配してゆくとしている。

 

人民中国インターネット版 2015年2月2日

 

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