北京・天津・河北のPM2.5濃度、昨年は12%低下

河北と天津の煙霧被害が依然深刻

 

中国環境保護部(省)は2日、2014年の重点地域と74都市の「大気の質」をめぐる状況を発表した。これによると、2014年、PM2.5濃度は全国規模で軒並み低下した。北京・天津・河北エリアにおけるPM2.5の年平均濃度は1立方メートルあたり93マイクログラムまで低下した。この数値は、依然、基準の約3倍の高さではあるものの、前年比12%低下した。専門家は、「PM2.5濃度がこれほど低下したのは初めてのことであり、各地方政府が昨年1年間、煙霧対策に力を入れてきた効果が表れている。今後2年間、PM2.5濃度のさらなる低下を目指す必要がある」とコメントした。新京報が伝えた。

北京・天津・河北エリア13都市の大気環境基準達成日、平均156日

2013年、北京・天津・河北、長江デルタ、珠江デルタの3大エリアにある多くの都市や省庁所在都市を含む重点都市では、新「大気環境基準」の実施をスタート、新基準にもとづくPM2.5濃度のモニタリングに着手した。

2014年も引き続き、大気環境基準をオーバーする状況は普遍的に見られた。74都市のうち、程度の差はあれ基準値をオーバーした都市は66都市。北京・天津・河北エリアの汚染状況はとりわけ深刻で、年間「大気の質」ワースト10都市ランキングに入った都市は、やはり同エリアの都市に集中した。

ランキング】天津・河北の8都市が「ワースト10」入り

「大気の質」ワースト10都市にランクインした都市は、保定、邢台、石家荘、唐山、邯鄲、衡水、済南、廊坊、鄭州、天津など、北京・天津・河北エリアおよびその周辺部の都市に集中した。北京・天津・河北エリアの13都市中、11都市が「汚染が最も深刻な20都市」にランクイン、ワースト10都市に8都市が入り、管轄地域内におけるPM2.5の年平均濃度は、基準値の1.6倍を上回った。

「大気の質」が良好だった10都市には、海口、舟山、ラサ、深セン、珠海、恵州、福州、厦門、昆明、中山の各都市が入った。

汚染】2014年、広範囲の重度汚染が全国で2度発生

2014年、北京・天津・河北エリアにおいて、「大気の質」が基準値をオーバーした日数は209日だった。このうち35日が「重度の汚染」だったが、全体に占める割合は、前年比3.7ポイント低下した。環境保護部は、「2014年、重度汚染が発生した頻度および強度はいずれも低下、74都市において、重度汚染が発生した日の割合は、2013年に比べ3ポイント減少した。2014年、持続時間が長く、汚染程度が深刻で、汚染範囲が広い重度汚染が、全国で2度(2月・10月)発生、重度汚染が発生する状況に対する根本的な解決は、まだ得られていない。

基準達成

「大気の質」基準達成都市、3都市から8都市に増加

大気環境基準をオーバーした都市が66都市に上ったが、環境保護部は、次の通り肯定的な評価を示した。

大気汚染に対するこの1年間の取り組みが、初めて効果を現している。2013年と比べ、重点都市74都市における大気の質は全体的に改善、平均基準達成日数は60.56%から66%に、基準をクリアした都市は3都市から8都市に、それぞれ増加した。74都市のうち、主要汚染物質の濃度も、2013年に比べ、程度の差はあるが低下した都市があった。海口、ラサ、舟山、深セン、珠海、福州、恵州、昆明の各都市では、汚染物質6種類の年平均濃度が軒並み、基準を達成した。

 

「人民網日本語版」2015年2月3日

 

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