浙江省はスモッグ対策に自ら厳しい評価方法を確立

 

1月29日、浙江省大気汚染防止行動計画評価方法の細則が正式に発表された。今後、当地の環境・大気質の情報は毎月公開され、大気汚染の指数によって各区政府、並びに市政府の取り組みが毎年評価されることになる。そのうち、PM2.5の年平均濃度が一立方㍍当たり15マイクロ㌘以上あるいは35マイクロ㌘以の年度減少目標を達成したところは「優秀」と評価され、100点を獲得する。一方、年平均濃度減少が一立方㍍当たり35マイクロ㌘以下、しかも2013年よりも増加したところは不合格と見なされ、0点となる。また、大気汚染重点対策任務の達成状態も各政府の業績を評価する項目の一つに挙げられる。この任務評価は26項目ある全国大気汚染対策重点任務に基づき、エネルギー構造の調整、自動車による汚染への対応、工業による汚染の防止、産業配置・構造の調整、農村部の排ガスによる汚染など浙江省の現状を考慮した11項目を加え、37の細分項目から成る7大項目。これら項目の中でも、石炭ボイラー淘汰の得点が最も高く8点を占める。排ガス排出が基準を超えた車両および老朽化した車両の淘汰はそれに次ぎ6点を占める。年度内に計画通りに任務を完了させると6点取れるが、未完了の場合、6点に完了度の比率を掛けて点数を算出し、完成度が80%以下は0点となる。この厳しい規定が発表されると、中国で各政府のスモッグ対策を評価する最も厳しい方法だとネットユーザーらを震撼させた。

浙江省環境科学院大気室の呉健主任によると、政府の年度評価は環境・大気質と大気汚染対策重点任務の2項目で採点され、点数の低いほうが最終の評価とされる。「『弱いところを突きつける』という発想でこのような採点法を確立しました。これは政府が大気汚染への対応を非常に重視していること、そして、この採点法を以って産業のモデルチェンジとアップグレードを促そうとする考えを反映した結果です」

「評価方法を研究・制定する中で、国が定めた汚染対策重点任務の項目には暖房熱供給のような浙江省に存在しない、つまり現地の実状に合わないものもあることに気づきました。一方、浙江省にも独自の状況があります。例えば、浙江省の主な汚染源は採鉱による粉塵、工業における脱硫・脱硝です。そのため、私たちは現状を考え、さらに11カ条を付け加えました。これは自分たちを厳しく評価する表れだとも言えるでしょう」と呉主任は言う。(編集・高原)

 

人民中国インターネット版 2015年2月5日

 

人民中国インタ-ネット版に掲載された記事・写真の無断転載を禁じます。
本社:中国北京西城区百万荘大街24号  TEL: (010) 8837-3057(日本語) 6831-3990(中国語) FAX: (010)6831-3850