「APECブルー」を永遠にするために

 

APEC(アジア太平洋経済協力)会議の閉幕に伴い、北京の大気質も「会議モード」が無効となってしまった。

スモッグが繰り返し発生する中、人々は「ブルー」をより一層渇望し、さらなる期待を寄せている。不意にやってきた青空に対し、今在る言葉では複雑な思いが十分に表せないため、ネット上で「APECブルー」という新語が生まれた。この言葉はAPE会議期間中の北京の澄み渡った青空を形容する言葉として生まれたが、その後は、消えやすく幻のように素晴らしい物事を指す時にも使われるようになった。青空を心から望むばかりに「APECの次に、BPEC、CPECを開催しましょう」と冗談半分に言う人もいる。

「たゆまず努力することで『APECブルー』を永遠に続けられると信じています」。習近平国家主席がAPEC会議の歓迎夕食会で語ったこの言葉は、中国の指導者の汚染防止に対する期待と共に決意でもあり、中国人民の心の声でもある。

APECブルーを永遠に持続させるためにはどうするべきなのだろうか。この分野の専門家は次のように指摘する。APEC会議期間中、北京および周辺地域の大気質が明らかに改善され、汚染が大幅に減少した要因は、一連の力強い措置が講じられたことにある。その一部、例えば工事現場の作業停止や企業の操業停止・制限、車両の走行制限などは「急場しのぎ」のもので、長期にわたって実施されることはあり得ない。しかし、厳しい法的執行・監視・管理、また、管理措置の細分化や排出が基準を超えた企業に対する閉鎖を含む厳しい処罰、そして責任追及などの措置は常態的に活用することができる。同時に、開発の推移に伴って、産業構造を調整し、立ち遅れた生産能力を淘汰し、グリーンで低炭素の発展を推進してこそ、初めて青空が永遠に続くと言える。

「APECブルーは政府が非常手段で作り出したものですが、あらゆる緊急対策は持続的な効果を持つものではありません。しかし、各政府が決意を固め、地域的産業構造を次第に調整し、汚染対策に一層力を入れると同時に市民からの協力が加われば、美しい『APECブルー』は必ず中国で『新常態(ニューノーマル)』になることでしょう」と、中国科学院大気物理所の李汀博士は語る。(編集・張春侠)

 

人民中国インターネット版 2015年2月13日

 

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