中国の両会、改革の「早送り」を押す

 

春節(旧正月)を前にして、中国初の公安システムの全面的な改革の深化に関する案が発表された。臨時居住証制度の全面撤廃、冤罪・でっち上げ・誤審事件の終身責任制の設定など、100以上に及ぶ改革は多くの分野に跨がり、「硬い骨」(困難な仕事の例え)に手を伸ばしている。

2015年は全面的な改革の深化の「重要な年」だ。人々は一連の改革を通じて力強い「改革の雰囲気」を感じている。人々は3月上旬に開幕する全国両会(全国人民代表大会、全国政治協商会議)に期待を寄せている。

中国共産党第十八期中央委員会第三回全体会議(三中全会)が定めた数百件の改革の任務の継続、すでに発表された改革の実施の監督、今年の改革の突破口の確定が、両会の重要議題になる。通年の経済・社会活動を計画する「政府活動報告」は、「改革」の基調を浮き彫りにする。

現在の発展段階・水準・情勢を鑑み、中国は改革開放の深化を進め、経済・社会の発展の難題を解消し、「中国の奇跡」を延長させなければならない。これは中国共産党の指導部、全社会の共通認識だ。

未年の春節新年互礼会において、中国の新たな改革の「総監督」である習近平総書記は、「4つの全面」の戦略に基づき、「経済発展をより着実に推進する」、「改革開放をより毅然たる態度で推進する」という「2つの推進」を強調した。

中国(海南)改革発展研究院の遅福林院長は、「これは経済の新常態を背景とし、中国共産党の指導部が改革によって発展を促すという方針を明らかにしたことを意味する。これは今年の改革の決意を固め、基調を定め、方針を示した」と指摘した。

李克強総理は年初に座談会を開き、専門家・学者・経営者の「政府活動報告」に対する意見と提案に耳を傾けた。李総理は、現在の中国経済の発展は新常態に入っており、全面的な改革の深化の「早送り」を押し、政府と市場という「二本の手」を活用し、「二つのエンジン」を形成する必要があると表明した。

アナリストは、2015年の改革は李総理の「二つのエンジン」、「二つの中高」を巡り、投融資、財政・税制、価格、金融、国有企業体制・メカニズムなどの取り組みを強化し、市場の空間を切り開き活力を引き出すことを目指すと予想した。

専門家は、「中国の2015年の改革は、まず政府の改革を掘り下げる必要がある。過去2年間の大幅な行政のスリム化、権力の移譲、行政手続きの減少といった取り組みを踏まえた上で、さらに行政のスリム化、権力の移譲、規制緩和と管理を結びつけることで、経済・社会の発展の目標を実現するべきだ」と指摘した。

2015年は法による国家統治の全面的な推進の「初年度」でもある。立法、司法などの改革が加速され、改革をより力強く支えることは間違いない。改革全体も、法的根拠の枠組み内で進められる。

国家行政学院の王小広氏は、「中国の指導者の改革に関する発言を精読すると、困難克服、徹底、監督などが改革の重要な年のキーワードになることが分かる」と述べた。

改革の「早送り」を押すと同時に、中国は改革・発展・安定の関係の調整を行い、改革の「速度」、「力」、「許容度」のバランスをとる必要がある。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年2月26日

 

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