質の高いGDP成長をもたらすスモッグ対策

 

「スモッグへの対応はすでに一刻の猶予もなくなっています。積極的に対応していかなければなりません。政府、企業、学者、国民が共に努力し、お互いの批判を控え、一歩一歩着実にスモッグに対処すべきだと思います」と、億利資源集団の会長を務める王文彪全国政治協商会議委員は取材で語った。

スモッグ対策と経済発展の関係について王氏は、両者は調和の取れた共同体だと指摘した。「スモッグに対処することはGDP成長の妨げにならないだけではなく、質の高いGDPにつながります」。王氏によると、二十数年前のクブチ砂漠(内蒙古自治区にある)は死の海と呼ばれ、まったく活気がなく、負の資産であった。しかし、環境修復と開発を通じて、現在はエコ、農業、観光、健康、エネルギーなどの要素が一体化した「エコ経済圏」が形成され、「負のGDP」から「正のGDP」への大きなシフトチェンジが実現され、この27年で300億元以上のGDPにつながったという。

スモッグの60%は主に中型・小型ボイラーでの石炭燃焼による汚染物質排出が原因となっている。これに対し、億利資源集団は河北、天津、山東、江蘇などで「微煤霧化」という独自の技術による従来型の石炭ボイラーの改造に取り組んでいる。「この技術は経済に影響を及ぼさない上、石炭燃焼による汚染が大幅に削減され、『グレーのGDP』から『グリーンのGDP』への転換が実現できる」。また、同集団はソーラー産業の発展に取り組み、砂漠の豊富な太陽熱資源と立地的優位性を生かし、クリーンなエネルギーを作り出し、ゼロ汚染とゼロ排出の「透明なGDP」を作り出している。

「スモッグへの対応と経済の発展は調和の取れた共同体『でなければならず』、しかも『それが実現できる』ものだと信じています」(編集・張春侠)

 

人民中国インターネット版 2015年3月4日

 

 

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