李燦委員:燃料と車の両面からスモッグ対策

 

「都市で広範囲に及ぶスモッグの主な原因の一つは、自動車台数の激増と排ガスの大量放出です」。中国人民政治協商会議第12期全国委員会委員で中国科学院院士(会員)の李燦氏は次にように訴える。「源流」に当たる燃料と「末端」に当たる車から対策に着手し、クリーン石油燃料の法制化と排ガス検査の規範化を着実に実行し、二つの側面から同時にスモッグ対策を推進すべきだ。

国家質量監督検査検疫総局と国家標準化管理委員会の発表した第5段階自動車用ガソリン国家基準に基づくガソリンの供給が2018年1月1日から全国で始まる。李氏によれば、20以上の新たなプロジェクトや能力拡大・改善プロジェクトが現在、クリーン石油燃料の品質向上プロジェクトを実施している。これらの施策がうまく目標を達成できれば、現在の深刻な大気汚染状況は効果的に改善されるだろう。

多くの地方政府の価格文書では、異なるクラスの石油燃料の価格差について規定や指導的な意見を出していないため、価格問題は石油燃料の置き換え事業を棚上げにしてしまうかもしれない。李氏はこれに対し、石油燃料品質基準法を速やかに制定し、クリーン石油燃料の法制化を推進することで、源流から石油燃料の質をコントロールすべきだと主張している。

李氏は末端の問題、つまり排ガス問題について次のように提案した。「大気汚染防止法」の改正過程では、製造・販売・輸入などの各段階で、基準に達しない車に対する監督・管理・処罰の実施部門を明確にするべきだ。また環境保護部門には、市場でサンプル車を直接抽出し検査する権限を与えるべきだ。同時に、排ガス後処理装置の検査を強化し、環境保護を理由とするリコール制度を速やかに確立すべきだ。(編集・張春俠)

 

 

人民中国インターネット版 2015年3月7日

 

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