李克強総理:今年が終われば来年はどうでも良い、というわけにはいかない

 

中国経済が「新常態」(ニューノーマル)に突入し、各地で「モデルチェンジの悩み」が出現している。中国各地はいかにして、経済の新常態下での安定成長と構造調整の関係をうまく処理し、革新・創業により新たなエンジンを生み出し、企業の質の高い「海外進出」を実現するべきなのだろうか?中国新聞社が伝えた。

中国国務院の李克強総理は7日、全国人民代表大会(全人代)河北省代表団による「政府活動報告」の審議に参加した。李総理は全国的に代表的な河北省を例にとり、経済の新常態下での発展の新たなチャンスを示した。

▽発展は最重要任務であると同時に継続的な任務

河北省党委員会書記の周本順氏は発言の中で、「河北省のGDP成長の下方圧力は大きい」とした一方で、経済の持続的成長には自信を示した。

李総理はこれに対し、「河北省は自らが負っている全局面的な責任を認識しなければならない。河北省が安定成長と構造調整の関係をうまく処理できれば、全国にその経験を提供することになり、市場の自信も強まる」と指摘したほか、「中国は今も発展途上国であり、発展の堅持が最重要任務だ。ただ、発展とは長期的かつ継続的、健全な発展であり、今年が終われば来年はどうでも良い、というわけにはいかない」と強調、「中国経済はすでに新常態に突入し、経済は高度成長から中高速成長に変わった。一方で、発展の質はミドル・ロークラスからミドル・ハイクラスに向かう必要がある。そうすることで、中国の経済社会の発展は比較的長い期間、中高速発展を維持することができる。持続的で健全な発展を実現する上で重要なのは、安定成長と構造調整の関係のバランスをうまく取ることだ」との見方を示した。

中国は過去1年間、経済の下方圧力が強まる中、ターゲットを絞った調整、精確な調整を講じ、短期間的な強い刺激策による「湛水灌漑」を回避した。李総理はこれについて、「中国政府は今後予想される経済面の困難に対応するために、財政・金融面の『ツール』を残している」と指摘した。(編集SN)

 

 「人民網日本語版」2015年3月8日

 

 

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