環境保護部長:環境問題は小康社会の全面的実現のボトルネック

 

第12期全国人民代表大会第3回会議のプレスセンターは7日午後3時30分、メディアセンター多機能ホールで記者会見を開いた。出席した環境保護部(省)の陳吉寧部長は、「環境保護の全面的な強化」をめぐる問題について、国内外の記者からの質問に答えた。中国青年網が伝えた。

(中国中央テレビ(CCTV)中国ネットワークテレビ(CNTV)の記者)現在、中国の環境汚染問題はどれほど深刻なのか、これらの問題を解決する効果的な方法はあるのかについて、お聞きしたい。

陳吉寧部長の答えは以下の通り。

環境保護は長期にわたり、中国の基本国策の1つとなってきた。中国の歴代指導部は常に、発展と環境の間の矛盾を解消すべく努めてきた。2012年に開催された中国共産党第18回全国代表大会では、「エコ文明の建設」が五位一体の全体計画に組み込まれた。国家全体の汚染対策の取り組みは明らかに加速している。

汚染物質の排出削減を見ると、中国の4つの主要汚染物質のうち、化学的酸素要求量(COD)と二酸化硫黄(SO2)に関しては、すでに第12次五カ年計画(2011~15年)の目標を前倒しで達成し、窒素酸化物(NOx)とアンモニア態窒素(NH3-N)も予定通り目標を達成できる見通しだ。これらの汚染物質排出の持続的な削減に伴い、通常の汚染物質にも、国家規制断面において持続的かつ安定的な好転という局面が見られている。ただし、全体的に見ると汚染物質の排出量は依然として非常に高い水準にあり、環境容量の上限に近づくか、超過している。一部の地域、一部の期間・時間帯においては、超過量が依然として大きい。このため、中国の環境問題は依然として非常に深刻である。

これらの問題は、以下の3つの面で体現される。(1)環境の質が劣る。煙霧の問題、水系の富栄養化の問題、地下水の汚染問題、都市の黒く悪臭がする水の問題など。(2)生態系の損失が深刻。特に水系の生態系損失。(3)産業の配置が合理的でない。大量の重化学工業が河沿い、湖沿いに分布している状況は、高い環境リスクをもたらす。

環境問題は今や、小康(ややゆとりのある)社会の全面的実現のボトルネックとなっている。(編集SN)

 「人民網日本語版」2015年3月8日

 

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