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中国ヨット界の第一人者が北極海で世界記録に挑戦

 

 記者会見の現場

4月23日、青島21世紀海上シルクロード・セーリング組織委員会による記者会見が北京で開催され、中国初の単独無寄港による世界一周を果たした中国ヨット界の第一人者である郭川氏が「中国・青島号」の船長として、9月初めに前人未到の北極海でのセーリングに挑み、新記録の樹立を狙う。

計画によると、9月初めに郭川氏はロシアなどの国々から参加するトップレベルのセーリング選手4人を率いて、三胴船の超特大ヨット・「中国・青島号」でロシア北部のムルマンスク港から出発し、北極海が解氷期に差し掛かる時期に無寄港無補給で北極海北部のルートを通り、バレンツ海、白海、カラ海、ラプテフ海、東シベリア海そしてチュクチ海を経由して、ロシア東部のベーリング海峡に位置する港町・プロヴィデニヤを目指す。今回の総移動距離は3300海里(約6112キロ)に及ぶ。

 青島号で訓練に専念する郭川氏(手前)のチーム

2014年9月、郭川氏率いるチームは国際セーリング連盟の「世界帆走スピード記録評議会」に北極海での世界記録挑戦の申請を行った。このやりがいのあるチャレンジ性に富んだ企画は、全世界のセーリング愛好者からの強い反響を呼び、多数のトップレベルのセーリング選手が参加希望を表明した。これに対して郭川氏率いるチームは、今回の航行におけるポイントを基に選手の最終選考を行ったそうだ。

 郭川氏

今回使用される三胴船の超特大ヨット・青島号は、同型のヨットが世界でわずか5隻しかなく、シンプルながらも性能が良く、とても頑丈なスーパーヨットとして国際セーリング界で認められている。ヨットの全長は29.7メートル、幅は16.5メートル、高さは32メートル、総重量は11トンだ。同ヨットの帆の最大面積は520平方メートルで、受風面積は350平方メートルだ。2008年にフランスのフランシス・ジョヨン氏がこのヨットで57日13時間34分6秒という単独無寄港世界一周の世界最速記録を打ち立てた。今年3月15日、郭川氏は青島市を代表して、フランシス・ジョヨン氏の手から正式にこのヨット界の「空母」を譲り受け、「中国・青島号」と名付けた。

郭川氏は、今後フランスで行われる訓練に専念し、「中国・青島号」の調整とメンテナンスを行うと表明した。北極海のルート上で直面するかもしれない新たな環境や海氷状況の複雑さなどのリスクを念頭に置いた対策として、郭川氏のチーム所属する技術者や気象専門家、海氷状況の専門家、そして後方支援のチームなどが構成するプロジェクトチームが結成された。各分野のメンバーは密なコミュニケーションと協力を保ちつつ、科学的に定められた北極海でのセーリング記録更新のプランや各種の対応マニュアルにしたがって、総合的なリスク評価を行うと同時に緊急対応の体制を確立し、また全体的な予行練習を実施し、「中国・青島号」のセーリングの安定性を検証することによって、今回のセーリングに備える模様だ。

北極海での記録更新を目指したセーリングの後、「中国・青島号」は、ベーリング海峡からそのまま南下し、9月末に母港がある青島市に戻る予定だ。

 

人民中国インターネット版 2015年4月30日

 

 
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