侵略戦争を認めない安倍氏、国内外で批判相次ぐ

 

安倍晋三首相は20日の党首討論で、日本の侵略戦争に対する『ポツダム宣言』の定義を認めようとしなかった。また世界各地の数百人の学者がこのほど、安倍首相を「追及」する陣営に加わった。

問題を回避しごまかす安倍氏、批判を浴びる

日本共産党の志位和夫委員長は20日の党首討論で、日本はポツダム宣言を受け入れ戦争を終えたが、その6条と8条では、『カイロ宣言』が日本の発動した戦争を侵略戦争であったと確認したことが取り上げられていたと述べた。志位氏は安倍首相に対して、日本が発動した戦争が正しかったのか、間違っていたのか、態度を明確にするよう求めた。

安倍首相は態度を示さず、ポツダム宣言のその部分を読んだことがないため、「直ちに論評することはできない」と述べた。

志位氏はさらに安倍首相に対して、ポツダム宣言を認めるのかと質問した。安倍首相は再び即答を避け、ポツダム宣言の受け入れは日本が戦争を終結させる道だったと述べるに留まった。

志位氏は安倍首相の問題を回避しごまかそうとする態度に対して、ポツダム宣言は日本の侵略戦争の性質を明確に認定しているが、安倍首相は侵略戦争を認めたがらないばかりか、これが間違った戦争であったことさえ認めようとしていないと批判した。

世界の学者が安倍氏を追及

同時に世界各地の数百人の学者が、安倍首相を「追及」する陣営に加入している。彼らは共同声明の中で、安倍首相の侵略の歴史および慰安婦問題に対する間違った立場を批判し、過去の戦争の歴史と勇敢に向き合うよう促した。

世界的に有名な187人の歴史学者は今月上旬、安倍首相に連名の公開書簡を出した。学者らは日本政府に対して、慰安婦問題で明確に謝罪するよう促し、この話題を否定したり薄めたりする態度は「受け入れられない」と強調した。

同行動の発起人、米コネティカット大学のアレクシス・ ダデン教授は19日、韓国・聯合ニュースの記者に対して、「それ以降、さらに米国、オーストラリア、欧州、中南米、日本などの269人の有名な学者が加わり、456人に拡大した。歴史学者、政治学者、文学者、宗教研究者が含まれる」と述べた。

聯合ニュースは、「これらの新たに加入した学者は、米国のハーバード大学、コロンビア大学、イェール大学、プリンストン大学、シカゴ大学、スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校、およびオランダのライデン大学、ドイツのベルリン大学、英国のオックスフォード大学、ノルウェーのオスロ大学、日本の早稲田大学、明治大学、東洋大学などの学者だ」と報じた。

聯合ニュースは、「これほど多くの学者が集まったことは、世界の歴史学者が、歴史の罪をなかったことにしようとする日本をどれほど危惧しているかを示している。多くの学者が加わったことは、安倍首相が秋に発表を予定している戦後70年談話に圧力をかけることだろう」と論じた。

安倍首相は先ほど、安倍談話で「安倍カラー」を強調し、「謝罪」や「侵略」といった文言を盛り込まないと表明した。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年5月21日

 
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