安倍首相の概念すり替え 言葉遊びの「侵略」言及

 

日本メディアは10日、安倍晋三首相は敗戦70年にあたり発表する談話に「侵略」という言葉を盛り込む方針だが、日本の発動した侵略戦争に絞ったものではないと報じた。新華網が伝えた。

共同通信社と産経新聞の報道によると、安倍首相は連立政権を組む公明党の求めに応じ、「侵略」という言葉を盛り込む方針だ。

だが、かつて「侵略の定義は未定」と語った安倍首相は日本が戦前・戦時に発動した侵略に絞るのではなく、1955年のバンドン会議での10原則の一部を引用するなど、他国への侵略に対する国際社会の反対という広い意味で捉える考えだ。

NHKは同日早く、安倍首相は談話に「侵略」だけでなく「お詫び」も盛り込むと報じた。だが共同通信社は複数の政府筋の話として、安倍首相はまだ「お詫び」を盛り込むかどうか決めていないと報じた。政府筋によると、安倍談話は1995年の村山談話よりもずっと長いものとなる。戦争を引き起こした歴史についての詳細な描写を盛り込む考えだからだ。これには「日本がなぜ自らが戦争へ向かうことを阻止できなかったのかを示す狙いがある」。

1995年8月15日の日本降伏50周年にあたり、村山富市首相は日本の発動した侵略戦争を反省し、植民地支配と侵略についてお詫びした著名な「村山談話」を発表した。その後、日本の歴代内閣はいずれも「村山談話」の継承を表明してきた。2005年の日本降伏60周年にあたり、小泉純一郎首相(当時)も談話を発表し、「植民地支配」「侵略」「痛切な反省」「お詫び」といった表現を踏襲した。

だが安倍首相は以前、「安倍談話」では村山談話や小泉談話の文言をそのまま用いるのではなく、自らの内閣の立場と考え方を反映させると述べた。NHKは消息筋の話として、安倍首相は依然この考えを抱いていると報じた。

安倍首相はまた、談話で戦後日本の「国際貢献」および自らの推し進めるいわゆる「積極的平和主義」を際立たせる考えだ。

安倍首相は14日に安倍談話を閣議決定のうえ発表する見通しだ。(編集NA)

 

 「人民網日本語版」2015年8月13日

 

 

 
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