大学生が開く交流新時代

 

 笑顔で交流する中日両国の大学生

南京の東南大学は今年5月15日午後、日本各地の大学生約50人を迎えた。日本語学部の中国人学生約50人は早々と講堂に集まり、日本の学生との交流を待っていた。

外は大雨だったが、両国青年の交流にかける情熱には全く水を差さなかった。勉強や就職、文化、旅行……。交流の話題は幅広く、会場にはたびたび大きな笑い声が響いた。「中国に来て、日本メディアの報道とは違うものをたくさん見て、中国のイメージが変わりました。帰国後は中国語を勉強し、また来たいと思っています」。これは龍谷大学の石川亜彌華さん(24)の正直な感想だ。彼女のような感想を抱いた日本の学生は少なくない。岡山大学3年の山下真央さんはすでに中国に3回来ており、中国人の笑顔は彼女に強い印象を残してきた。「メディアを通して知る中国と自分の目で見る中国は違います」と話し、両国の若者にはこうした親密な交流が必要だと考えている。東南大学の銭程さん(22)は昨年、南京ユース五輪で日本代表団をサポートし通訳と引率を受け持った。1カ月にわたって朝から晩まで共に過ごした後、「交流に国境はない」と強く感じた。

盛り上がった話し合いとリラックスしたゲームにより、若者の間のよそよそしさはすっかり取り除かれた。100人近い若者はぎこちなさを捨て、古い友人のように語り合って笑った。同じ頃、別の日本人学生のグループも南京大学で中国人学生と交流していた。今回は21都道府県の39校から計100人近くが日本の学生代表団として中国を訪問した。交流後、彼らの多くは名残惜しさを感じていた。ちょうど林萍華・東南大学副学長が両国の若者に望んだように、中日の学生は互いをウィーチャット(中国版LINE)に登録し、Eメールアドレスを交換し、こうした交流が続いていくよう願った。

江蘇省ではこうした中日青少年交流プロジェクトがほかにも数多く行われており、長い活動実績を持つものもある。江蘇省と愛知県が共催する青少年囲碁大会はすでに28年続いている。2010年からはまた愛知県と中国語スピーチコンテストを共催し、入賞者を江蘇省での学習交流に招いている。石川県は08年、江蘇省の大学の日本語教師を「日本文化体験プロジェクト」に招いた。その後、南京農業大学や江南大学、常州工学院の日本語専攻の学生が長期休暇を使ってこのプロジェクトに参加し、日本語を鍛えただけでなく、本物の日本文化を体験した。

 

人民中国インターネット版 2015年8月