科学技術成果の転化、市場に決定的な役割を

 

第12期全国人民代表大会(全人代)第4回会議プレスセンターは10日、メディアセンターの多機能ホールで記者会見を開き、科学部の万鋼・部長、中国科技大学の潘建偉・常務副校長、浙江省科学庁の周国輝・庁長が「科学技術イノベーションの発展」について国内外の記者の質問に答えた。

【万鋼氏】李克強・総理は政府活動報告で、イノベーション型国家と人材強国の建設を目標に掲げている。心が躍る目標で、具体的な内容も盛り込まれている。経済・社会に対し、科学技術進歩による寄与率を60%に引き上げるよう求めた。2015年の寄与率は55.3%だった。最も重要なのは、科学技術の成果を実際の生産力に変えること、つまり科学技術成果の転化だ。ここ数年、科学技術成果の転化である一定の進展が得られている。

【周国輝氏】科学技術成果の実用化・産業化は、科学技術部門や科学者らが全力で解決しようとしている難題の一つ。中央政府、地方政府も非常に努力している。その解決には、二つの課題がある。一つは供給面で財産権の帰属をいかに明確にすることだ。自主的な処分権、収益権を与えれば、技術者の積極性は向上する。二つは市場システムの整備。これは非常に重要だ。市場システムがなければ、情報の対称性は図れない。なぜなら、技術は商品として特殊性があるためだ。

科学技術成果の実用化を促す『促進科技成果法』で法律面の保障が確立されている。国務院は先ごろ、この法律の実行に関する意見も発表している。地方としては、実際の状況を踏まえながら、市場の決定的な役割を一層発揮させなければならない。それと同時に、政府としてはプラットフォームと保障を提供するという役目がある。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月10日

 

 

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