人々とのふれあい通じ 職責を果たす全人代代表たち

 

3月7日、遼寧省代表団が政府活動報告を審議した際、会場には熱意溢れるムードが流れ、代表達が争って発言した。写真は李玉環代表(左から2人目)が中国の年金保障システムの改善問題について提案を行っているところ。

全国人民代表大会(全人代)の代表には、人々の中に入っていき、人々が考えること、願うことを大会にもっていき伝える役目がある。貴州省貴陽市の村党支部書記を務める花全さんは、「人々の中に入る時には、足が泥まみれになることを気にしてはいけない。より多くの人々と接触し、人々の声を聞き取らなければならない」と話す。

花さんが全人代代表に当選してから一番よく考えることは、現実に最も合致した議案を出すにはどうしたらよいかということだ。今年の両会(全国人民代表大会<全人代>と中国人民政治協商会議<全国政協>)に先立ち、花さんは村中の人々を集めて村全体会議を何回も開いたり、県内の他の村を調査に訪れたりして、大勢の村民の意見を聞き取った。最も問題であるとされたのは、山間地域の農村における耕作地の機械用通路の改修の問題だった。花さんは今年、「農業機械化の支援政策を改善して山間地域の農業機械化事業の発展を促進することに関する提案」を提出する予定で、政府が山間部の道路改修事業にさらに手を入れ、力を入れ、エネルギーを注ぐことを期待するという。

全人代代表の仕事では、議案や提案が重要な表現方法だ。第一線の人々の声を聞き、大勢の人々の声を聞き、人々が考えること、願うこと、期待することを十分に把握しなければ、政府の政策決定に貴重な提案を提供することができない。

代表達の提案や提言が事業を推進し、共感を呼ぶのはなぜか。人々の間に入ることが必要なだけではなく、「声なき声」を聞き取ることが必要だ。さまざまな人がいる中で、数が多く力をもった声は、提案から議案に引き上げる必要がある。またバラバラで小さな声は、立場を変えて考えてみる必要があり、独り言に留めてしまってはならない。

児童約2300人から願いを聞き取った出稼ぎ労働者代表の朱雪芹さんは、子ども達の声に深く感じ入る。願いを書いたカードには、出稼ぎ労働者の子ども達とその両親の心の声がつまっている。こうした心の声は、朱さんが調査研究を展開し、提案を提出する重要な参考資料となる。

朱さんは2期連続で全人代の出稼ぎ労働者代表を務め、長年にわたり出稼ぎ労働者の声を代弁してきた。出稼ぎ労働者についていった子ども達だけでなく、今年は「出稼ぎ労働者の知識型・技術型のUターン起業・革新による新型農村建設へのフィードバックを動員し呼びかける」との提案を提出した。この提案を提出することで、社会各界がUターン起業する出稼ぎ労働者をより重視するようになり、政府がこうした方面での政策的支援・指導を強化することを願うという。

「よくメモすることはいい記憶力に勝る。人々が何を言ったか、何を願うか、どんな意見をもっているか、聞くよりは記録することだ」。3期にわたり全人代代表を務める福建省竜岩市コミュニティ党委員会書記の章聯生さんはこのように述べ、幅広く調査研究を実施することが代表の仕事にとってどれほど重要であるかを示した。

章さんの言うように、全人代代表は民意を深く把握し、国の政策情報を解説し伝達し、民意を代表する選挙によって示された使命をしっかりと履行することが必要だ。

政府のさまざまな活動は国民の意思を十分に反映しなければならず、人々によりよく奉仕しなければならない。全人代代表が真剣に着実に職責を履行することは、政府が政策決定の科学化と民主化を推進するための重要な前提だ。(編集KS)

 

「人民網日本語版」2016年3月12日

 

 

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