税収から見る中国経済の新たな原動力

 

2016年に全面推進される「営改増」(営業税から増値税への切り替え)について、政府活動報告で2つの「必達目標」が示された。第1は、5月1日より、建築業、不動産業、金融業、生活サービス業で「営改増」を実施すること。第2は、全ての産業を対象とした税負担の軽減だ。国家税務総局の王軍局長に取材した。

「5月1日から実施する営業税から増値税への全面的切り替えは、減税効果がこれまでにない規模となる。改革による成果は、中国経済に新たな強い原動力となるに違いない」と王軍局長は述べた。

「中国経済の新たな原動力の源は『営改増』だけではない。中国経済では多くの新たな変化が顕在化し、新たな原動力が形成されつつある」。王軍局長は「税収は経済発展のバロメーターで、最新の税収統計は経済運営の現状を如実に反映している」と指摘した。

中国経済は2015年に新たな発展段階に入った。消費の需要増加が続き、消費構造の高度化が加速、消費が経済成長をけん引する段階だ。経済成長への消費の寄与率は66.4%に達し、経済成長の「主導的役割」を果たすようになった。

サービス型消費の税収が急速に伸びている。リース・ビジネスサービス、教育、衛生、映像制作業などの税収の伸びはそれぞれ23.8%、20.5%、27.3%、10.3%と、農産物・副食品加工業、アパレル、タバコ、酒造、ホテル・飲食などの物質型消費産業を大きく上回る伸びとなった。これらの数値は、中国人が生活物資の消費について満足できるレベルに達したことを反映し、教育、医療衛生、メディア娯楽など、精神面のサービスの消費へとモデル転換、高度化しつつあることを示す。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月13日

 

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