公共交通の発展推進は国家戦略 新エネバスが重点

 

第12期全国人民代表大会第4回会議プレスセンターは14日、メディアセンターの多機能ホールで記者会見を開き、交通運輸部の楊傳堂・部長、交通運輸部服務司の劉小明・司長、北京交通発展研究中心の郭継孚・主任が公共交通問題について国内外の記者の質問に答えた。

【深セン衛視記者】楊部長は先ほど、「出行難」(交通不便などの問題)の解決には公共交通の発展を推進することがもっとも重要だと語った。中央政府が掲げているグリー発展の理念を交通分野で如何に推進するのか、これに高い関心が寄せられている。特に新エネルギー公共交通車両の普及が注目されている。深セン市は公共交通車両について、2016年までにEV(電気自動車)化率を65%に引き上げ、18年には全面的なEV化の実現を目指している。足元で国内の公共交通車両の現状や、次期五カ年計画における新エネ車の普及に関する目標などについて質問したい。

【交通運輸服務司の劉小明・司長】新エネ車の利用と普及、公共交通の発展を優先的に推進することは、我が国の都市交通の発展において非常に重要で、優先順位も高い。党指導部や国務院も新エネ車の発展を重視している。ここ数年、国務院が一連の新エネ車発展推進策を打ち出した。特に公共交通分野の新エネ車の普及について、交通運輸部、国家発展改革委員会、工業情報化部、財政部などの関連部署はそれを「必達目標」と位置付け、各都市の政府に対し、推進を奨励・促進している。

ここ3年の努力を経て、深センを含め、北京、上海、済南、鄭州などの都市で新エネ車が急ピッチに普及している。足元で新エネバスはすでに5万台を超えている。これからも国家戦略として公共交通の発展を優先的に推進する。都市化、現代化、機械化が急速に進む中、都市部は交通渋滞問題と大気汚染問題を抱えている。この2つの問題を同時に解決するには、公共交通の発展を優先的推進することが唯一の道だ。公共交通の利用が拡大すれば、交通手段の構造的な改善が図れ、自家用車の購入や利用を適切な方向に誘導することもできる。

公共交通の発展を推進すると同時に、新エネバスの普及を一層進めなければならない。「十三五」都市公共交通発展計画綱要で、2020年までに都市公共交通分野における新エネ車は20万台に達すると明記。このほか、LNGバス、CNGバス、ハイブリットバスなど、クリーンエネルギー車の普及にも注力し、公共交通車両の構造的な改善を図る。交通利便性の向上という国民のニーズに応えると同時に、都市部の交通構造を改善する。さらに、これは都市部の大気の質の改善にもつながり、自動車産業の発展を後押しする。一挙多得と言えることで、各都市は推進に尽力し、国民からも注目されている。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月14日

 

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