中国経済、希望は困難を上回る=李総理

 

中国の第12期全国人民代表大会第4回会議が3月16日午前に閉幕した。李克強総理は人民大会堂3階の金色ホールで、第12期全国人民代表大会第4回会議を取材した国内外の記者の前に姿を現し、記者からの質問に答えた。

新華社記者:今年に入り、世界の経済・金融情勢が不安定になり、中国も経済減速の大きな圧力に直面した。中国経済が減速を続け、GDP成長率が6.5%というラインを割り込むと懸念する声もある。これは中国の全面的な発展および小康社会の建設に影響を及ぼし、世界経済の足を引っ張るというのだ。総理はどのようにお考えか?

李総理:確かに、現在の世界経済は回復の原動力が乏しい。中国経済は世界経済と深く融合しており、影響と衝撃を受けるだろう。中国経済もモデルチェンジ中で、長期的に蓄積されてきた問題が表面化している。そのため景気低迷の圧力は、確かに持続的に拡大している。地域と業界の状況に二極化が生じ、顕著な特徴となっている。海外メディアは先ほど、中国の一部の重化学工業企業が不況を実感するなか、テクノポリスが活況を呈しており、経済が2桁台で成長中のように見えると報じていた。これは我々の視察中の実感と類似している。これは事実上、中国経済に困難と希望が共存していることを証明している。基本的かつ大きな流れを見ると、希望は困難を上回っている。

我々は中国経済の長期的な好転に自信を深めている。この自信には根拠がある。我々は改革開放を貫けば、中国経済が「ハードランディング」することはないと確信している。中国市場には高い潜在力があり、人々には尽きることなき創造力がある。改革推進により、市場のより大きな活力、人々のより大きな創造力を引き出すことができる。10数億人の勤労と知恵があれば、中国の景気低迷の圧力に耐え切れる。

我々が推進中の行政のスリム化や減税といった供給側の構造改革は、市場の活力を引き出す。同時に、中国では新たな原動力が生まれようとしており、かつ我々の予想を上回る規模となっている。中国経済の成長率は近年低下しているが、十分な雇用を確保している。昨年の都市部新規就業者数は1300万人以上で、サービス業は今年1−2月に8.1%成長した。これには研究開発などのハイテク分野が含まれ、伝統的な原動力の改造を促した。我々の伝統的な原動力はまだ大きな潜在力を秘めている。これは中国が工業化・都市化の推進中であり、産業グレードアップの余地が残されているからだ。新型都市化は最大の内需だ。特に中西部地区には、投資の大きな需要が存在する。我々は新たな原動力の育成と伝統的な原動力の改造・レベルアップを結びつけ、中国経済の「Wエンジン」を形成すれば、難関を突破し希望の高原にたどり着くことができる。

中国経済の発展において、小幅かつ短期的な変動が生じている。しかし経済運営が合理的な範囲外となった場合、我々には革新的なマクロ調整の手段があり、中国経済の運営を安定化させられる。

習近平同志を総書記とする党中央委員会の力強い指導のもと、新しい発展理念を実行に移し、全国民で心を一つにし協力すれば、第13次五カ年計画の幸先良いスタートを切ることが完全に可能だ。これは世界に暖かな風をもたらすだろう。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月16日

 

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