李総理、中国経済の3つの原動力について述べる ボアオ・アジアフォーラム

 

ボアオ・アジアフォーラム2016年年次総会が、3月22−25日に海南省博鰲(ボアオ)で開かれている。中国の李克強総理は24日に年次総会の開幕式に出席し、基調演説を行った。李総理は、中国経済は長期的視野を持ち着実に運行しなければならないと表明した。また安定以外にも、少なくとも3つの原動力が必要だと指摘した。

原動力はまず、改革開放から得られる。中国の30数年間に渡る高度発展の経験は、改革を推進し続ければ、中国経済は前進を維持できることを証明している。我々は行政のスリム化と権限の移譲、行政サービスの改善などの改革を続け、市場進出条件を緩和し、市場の活力を引き出していく。より多くのマンパワーと人的資源が、市場で自らの創造力を発揮できるようにする。

次に、原動力は構造調整から得られる。これは経済モデルチェンジの鍵だ。我々は新経済を積極的に開発し、新たな原動力の育成に力を注ぎ、伝統的な原動力の改良と向上に取り組み、発展の「Wエンジン」を形成する。この推進の過程において、生産能力の「引き算」に取り組む。その中心となるのは、石炭や製鉄など苦しい状況を迎える業界だ。その他にも、「足し算」に取り組まなければならない。新たな成長源を育成し、新経済を発展させ、「大衆創業、万衆革新」を推進し、革新駆動戦略を実施する。これにはサービス業、ハイテク産業、中小・零細企業および民間企業のさらなる発展が必要だ。

3つ目の原動力は、国民生活の改善から得られる。発展の成果は最終的に、国民生活の改善に反映されなければならない。国民生活の改善による雇用拡大は消費を促進し、経済成長を効果的にけん引する。

中国経済のグレードアップと発展は、自己成長の過程である。これはアジアのチャンス、世界のチャンスとも言える。中国は数日前、「国民経済と社会発展の第13次五カ年計画の 綱要」を発表した。中国は小康社会の全面的な建設という偉大なる目標に向かい邁進する。中国経済は今後5年間に渡り6.5%以上の成長率を維持する。これは当然ながら容易なことではないが、我々は努力し、実現の自信も持っている。中国の輸入額は今後5年間で10兆ドルを、対外投資額は6000億ドルを超える。また我々は数百件の重大プロジェクトを実施する。これは開放的で共有可能な内容となる。世界の企業家にはこのチャンスをつかみ、大いに活躍してもらいたい。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月24日

 

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