越秀公園

 

早朝の越秀公園は、緑が青々と茂り、朝もやに包まれていた。園内の至る所で広州の人々が体を鍛えていて、中高年に人気の羽根蹴りや社交ダンス、扇子踊り、気功の練習などの運動をしている人があちこちにいる。公園内の西側にある丘の上には、5匹のヒツジの石像がそびえている。最も高い場所にいるヒツジは稲穂をくわえ、頭を持ち上げて遠くを見つめている。足元には一対の互いに寄り添う小さなヒツジと、親子のヒツジがいて、母ヒツジは母乳を吸う子ヒツジを見つめ、慈母の愛にあふれている。

 

伝説に基づいて作られたこの石像は広州のシンボルであり、多くの観光客が足を止めて写真を撮る対象だ。その昔、広州一帯は数年続く災害に見まわれ、農作物が不作で庶民の生活は貧しく苦しかった。ある日、南海の上空に瑞雲が現れ、5人の仙人がきらびやかな衣服をまとって、口に稲穂をくわえた仙羊にそれぞれまたがって広州に降り立った。仙人は稲穂を人々に授け、ヒツジを残し、空へ飛び去った。こうして広州は中国嶺南地区で最も裕福な地域となり、またこの伝説により、広州は「羊城」「穂城」の別名でも呼ばれるようになった。

 

 

 越秀公園

 住所/広東省広州市越秀区解放北路988号

 交通/地下鉄2号線「越秀公園」駅B1出口すぐ

 

 

 

 

 

 

 

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