欧州シンクタンク:G20サミット成功 ドイツの手本を見せた中国

 

注目を集めた杭州G20サミットが豊富な成果を挙げて閉幕した。次回のサミットは来年7月初旬にドイツのハンブルクで開催される。ボンを所在地とする、世界的に著名なシンクタンクであるドイツ発展研究所(DIE)は、中国がサミットの組織やアジェンダ設定において際立ったコントロール能力を発揮しており、来年の開催国であるドイツの大きな参考になると指摘している。 

ドイツ発展研究所の所長であるDirk Messnerは取材に対し、「以前と比べて中国のG20サミットはアジェンダが豊富になった。今回のサミットでは、世界の持続可能なインフラ、グリーンファイナンス、国際発展などの推進に新たな貢献をしたことに敬服している。来年の主催国として、ドイツはこの面で引き続き努力しなければならない」と述べる。 

「ドイツから見ると、今回の中国でのサミットは、アジェンダにおいていくつかの非常に重要なものがあった。我々シンクタンクも橋渡しすることができる」と同氏は続ける。同氏は10年前から、持続可能な発展に関する問題について中国政府にコンサルティングしている。

Messner氏はG20サミットで果たした中国のリーダーシップを称賛すると同時に、中国とドイツが2016年から2017年にかけて主催国となることで世界経済発展に必要な改革を加速し、実現させることができると述べる。 

中国主催による今回のG20サミットは、気候変動パリ会議後で最初のサミットだった。サミットでは、地球温暖化対策の新枠組み「パリ 協定」を批准した。加えて「持続可能な開発のための2030アジェンダ」において、今後15年間で極端な貧困を撲滅し、不平等や不公平に打ち勝ち、気候変動の抑制などを定めた。 

「私の理解によれば、中国はいま、従来のG20サミットの持つ世界経済の維持という目的を、パリ協定と『持続可能な開発のための2030アジェンダ』の枠組みの中に組みいれようとしている」とMessner氏は述べる。「これは3つ目の非常に大きな進歩だ。次のG20サミット開催国であるドイツも継承すべきだ」。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年9月8日

 

 
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