若い仏教学僧

 

中国仏学院普陀山学院の前身は1988年創立の普陀山仏学院 現在日本の大谷大学と協力関係を結んでいる

 

舟山市朱家尖に位置する中国仏学院普陀山学院は、海の向こうに普陀山を眺めることができる。舟山が梅雨の季節に入りしばらく見ることのなかった美しい晴天の日、私たちはここを訪れた。学院は山を背に水辺近く、絶妙なロケーションで、さえ渡る青空と白い雲のもと巧みに配置された唐風の一つ一つの建築が広大な眺めを作り出している。

平日の午後、校内は特に静かだ。堂内の学僧はちょうど夜の授業を受け、経文を唱えている。私たちはある堂内で、ちょうど常弘僧侶に会い、聞いてみた。あどけなさが残る顔に眼鏡をかけ、明るく雑談する。話のなかで、18歳の常弘僧侶は、普陀山の慧済寺から来て、仏学院で2年の預科を受講したことを知る。毎日朝5時に起床し、朝の修行に出て、それから他の学僧と共に仏教の基礎、寺院規則、『金剛経』などを学ぶ。仏学院は預科の教育を除いて、本科、大学院を開設している。常弘僧侶は今年、本科の試験を受け、仏学院での学びを継続していく予定だ。

最近学校組織で仏教映画『大唐玄奘』を見た。映画では29歳の玄奘法師が、仏法を求めてインドへと一人で西行之道を歩む。数々の困難を経て、人影のない砂漠を横切り、世界の屋根と呼ばれるパミール高原を越え、4年の歳月と2万5000㌔の長旅を経てインドにたどり着き、お経を中国に持ち帰り、仏教を広める。常弘僧侶は映画を見て深く感じ入った。「玄奘法師は困難や挫折を恐れず、仏法を広めるために終始堅い信仰を持って、最終的に心の欲するものを手にした。私も彼の精神に習って、学びが成就したら多くの人に仏法を広めよう」

普陀山には濃厚な観音文化の雰囲気があるため、普陀山学院は国際観音文化研究センターを設立した。観音文化は哲学、文学、芸術などと密接に結合して、中国伝統文化の集大成の体現として、中国文化史上で非常に重要な地位にある。普陀山学院では学術研究と文化伝承面から観音文化の影響力をさらに一歩広める。60数人の教師、200余人の学生を持つ仏学院は、若い男女の学僧の向学心が非常に印象的であった。彼らの力を借りて、観音文化と信仰はあまねく人々に恵みを与えるであろう。

 

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