専門家が読み解く第19回党大会報告の10大キーワード

 

 

(6)新たな征途

【第19回党大会報告における内容】われわれは小康社会を全面的に完成し、第1の百年奮闘目標を達成するとともに、勢いに乗じて上がり、社会主義現代化国家の全面的建設の新たな道程を開き、第2の百年奮闘目標に向けて進軍する必要がある。国際・国内情勢と中国の発展の条件を総合的に分析すると、2020年から今世紀中葉まで、二つの段階に分けて計画することができる。第一の段階の2020年から2035年までは、小康社会の全面的完成を土台に、さらに15年間奮闘し、社会主義現代化を基本的に実現する。第二の段階の2035年から今世紀中葉までは、現代化の基本的実現を土台に、さらに15年間奮闘し、中国を富強・民主・文明・調和の美しい社会主義現代化強国に築き上げる。

【汪玉凱・国家情報化専門家諮問委員会委員、国家行政学院教授】「新たな征途」は漠然としたスローガンや概念ではなく、国が現代化へと向かう様々な面を含む。「新たな征途」を打ち出すことは、全党、全国人民が現段階の目標に対してより明確な認識を形成する助けとなり、われわれが新時代の目標・任務・戦略を明確にする助けとなる。社会主義現代化国家の全面的建設の新たな征途を開くことは、中国の特色ある社会主義が新時代に入ることと整合性がとれ、符合する。中国の特色ある社会主義新時代の目標を実現するには、社会主義現代化国家の新たな征途を経なければならない。

(7)新時代の中国の特色ある社会主義思想

【第19回党大会報告における内容】中国共産党はマルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、「三つの代表」重要思想、科学的発展観を導きとすることを堅持し、思想を解放すること、事実に基づいて真理を追求すること、時代とともに前進すること、真実を求めて実践に励むことを堅持し、弁証法的唯物論と史的唯物論を堅持し、新たな時代的条件と実践の要請を緊密に結びつけ、全く新しい視野に立って共産党の執政法則、社会主義の建設法則、人類社会の発展法則に対する認識を深め、困難に満ちた理論探究に取り組み、重要な理論革新の新たな成果を収め、「新時代の中国の特色ある社会主義」思想を形成した。

【厳書翰・中共中央党校教授】中国の特色ある社会主義が新時代に入ったことを根本的に示すのは、習近平氏の新時代の中国の特色ある社会主義思想の形成だ。この思想は第18回党大会以来の党の理論革新の重大な成果であり、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、重要思想「3つの代表」、科学的発展観の継承と発展であり、マルクス主義中国化の最新の成果であり、党と人民の実践経験と知恵の結晶であり、中国の特色ある社会主義理論体系の重要な構成部分であり、全党・全国人民が中華民族の偉大な復興の実現のために奮闘する上での行動指針であり、長期間堅持し、かつ発展させ続けなければならない。

(8)土地請負

【第19回党大会報告における内容】農村基本経営制度を強固にしつつ充実させ、農村土地制度の改革を深化させ、請負地の所有権・請負権・経営権の分離に関する制度を充実させる。土地請負関係の長期的安定を保ち、第2期の土地請負契約の終了後にさらに30年延長させる。

【汪玉凱・国家情報化専門家諮問委員会委員、国家行政学院教授】第2期土地請負が期限を迎えた後、さらに30年延長されたことで、農民はさらに安堵することとなった。土地請負制度は農民が関心を寄せる重要な問題であり、非常に広範な影響を与えることになる。この決定を受けて、中国の農村土地改革をめぐり新たな政策が打ち出され、政策的つながりを確保する。一連の新たな政策は、農民の土地権益をさらに保障していく。

(9)全面的な法に基づく国家統治指導チーム

【第19回党大会報告における内容】全面的な法に基づく国家統治は国家統治の徹底的な革命であるため、法治の励行を堅持し、科学的な立法、厳格な法執行、公正な司法、全人民による法律遵守を推し進めなければならない。中央全面依法治国指導グループを設置し、法治中国の建設に対する統一的指導を強化する。

【汪玉凱・国家情報化専門家諮問委員会委員、国家行政学院教授】第18期中央委員会第4回全体会議(四中全会)が法に基づく国家統治の全面的推進という全体目標と重大任務を打ち出して以降、法に基づく国家統治は鍵を握る一歩を踏み出した。「法治国家」、「法治政府」、「法治社会」、「憲法に基づく執政」、「法に基づく執政」を打ち出したことは、中国の法に基づく国家統治の目標がすでに非常に明確であることを示している。明確な目標を得たが、いかに実行するかは依然突出した問題であり、民衆が注目する問題でもある。法治国家と法治社会の建設は、法律の条文があるだけでは不十分であり、全面的な法に基づく国家統治指導チームを設立して、全面的な法に基づく国家統治を確実に実行する必要もある。私は指導チームの設立が、全面的な法に基づく国家統治にとって最大の組織的保障であると考える。

(10)青春の夢

【第19回党大会報告における内容】青年が栄えれば国も栄え、青年が強くなれば国も強くなる。青年の世代が理想をもち、能力を磨き、責任を担えば、国には前途が開け、民族には希望が生まれる。中国の夢は、過去の夢、現在の夢であり、未来の夢でもある。つまりわれわれの世代の夢であり、何より青年の世代の夢なのだ。

【李偉・中央団校<中国青年政治学院>中国マルクス主義学院執行院長】青年は最も活気があり、活力があり、創造精神をもつ存在だ。中国の特色ある社会主義の新時代において、青春の夢を花開かせる。青年はまず心の拠り所を築く必要があり、初心を忘れず、党と共に歩み、理想と信念を堅固に確立し、常に4つの自信を揺るぎないものにする必要がある。志を高く持ち、地に足をつけ、学ぶことを主な任務とし、夢の確立を学ぶことから始め、事業は才能を完成させるという考えに基づく必要がある。時代の与える重責を担い、苦労をいとわず、よく実践し、開拓に長じ、進んで先駆けとなり、「奮闘の青春」を成就する必要がある。(編集NA)

 

「人民網日本語版」2017年10月20日

 

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