二十四節気は中国の世界無形文化遺産で、東アジア諸国と共有されている。日本の大家による節気に関する俳句の中国語訳コーナーは、開始から数年、読者の皆さんの好評を得てきた。今年からは、中国の文人による節気を賛美した詩歌も追加し、東方諸国の詩歌の「和して同ぜず」の美感を体感できるようにした。さらに、中国の著名な篆刻家・書道家の駱芃芃さんを迎え、手書きの俳句と漢詩に加え、彼女の節気に関する篆刻作品も掲載することとした。「俳、詩、書、印」の調和の美を共に鑑賞しよう。

王丹丹＝イラスト

処暑　八月二十三日

｛しらほ｝白帆には｛べつ｝別な｛かぜ｝風｛ふ｝吹き｛しょしょ｝処暑の｛うみ｝海

（勝又木風雨）

别样秋风来

吹皱处暑宁静海

鼓荡白帆开

（王衆一 訳）

白帆别样金风起

处暑沧溟一碧开

（王岩 訳）

｛ほうせんか｝鳳仙花ふるさと｛とお｝遠くなることなし

（高橋沐石）

怒放花入眼

思念故园心不远

乡愁系灯盏

（王衆一 訳）

望里故山犹未远

眼前绚丽凤仙花

（王岩 訳）

簡体字（中国）・常用漢字（日本）　対応表

样-様　开-開　乡-郷　

漢詩

《长江二首》（节选）

（宋）苏泂

处暑无三日

新凉直万金

白头更世事

青草印禅心

長江二首（抜粋）

{そけい}蘇泂　　（宋）

{しょしょ}处暑{みっか}三日{な}無く

{しんりょう}新涼{あたい}値{ばんきん}万金

{はくとう}白頭｛せじ｝世事を{あらた}更むる

｛せいそう｝青草｛ぜんしん｝禅心に｛いん｝印す