電気自動車やチップ産業に続いて、もう一つの新興産業――水素燃料電池自動車産業が中国各地の産業実行計画のロードマップに頻繁に登場している。水素エネルギー産業は、エネルギーや材料、設備製造などの多分野にまたがるため、従来の産業のモデルチェンジとグレードアップを効果的に推進しながら、新たな産業チェーンを生み出すことができる。したがって、地方政府は水素エネルギー産業への発展意欲が非常に高い。大まかな統計によると、昨年末までに20以上の都市が40以上の水素エネルギー産業に関する特別政策を公布している。しかし現在、中国の水素燃料電池自動車産業はまだ多くの不足に直面しており、特に水素エネルギー産業チェーンの上流から下流への工程に統一的な発展計画が欠如していることが、無秩序な競争と資源の浪費につながっている。上流の水素燃料業界にはまだ貯蔵・輸送に関する技術でボトルネックがあり、下流の水素燃料電池自動車も使用コストが高過ぎるため、市場の見通しは楽観視できない。そして、中流の水素燃料電池業界には過剰生産と過当競争などの問題が現れている。そのため、一部の専門家は各地の水素燃料電池自動車産業の発展において、事前に計画すると同時に、盲目的ではなく理性的な認識を持って、電気自動車や太陽光発電、チップ産業の発展過程での回り道を繰り返さないようにと指摘している。