景徳鎮は世界的に有名な「磁器の都」である。明代初期の1369年に、ここに宮廷向けの陶磁器を作る官窯の御器廠が設置され、その後500年以上、景徳鎮の官窯は明代・清代皇帝の「御用磁器」を専門的に製造する場所となった。1970年代から現在まで、考古学者らによって次々と御器廠の遺跡から「御用磁器」に選ばれなかった磁器のかけらと、磁器を製造する際に使用された用具が大量に発掘された。整理と修復作業を経て、かけらの多くが現在に伝わる宮廷磁器と非常に似ていることが分かった。そのため、景徳鎮市政府と故宮博物院は2015年から、景徳鎮御窯遺跡から出土した磁器と故宮博物院が所蔵する伝承品の比較展を数回にわたって共催している。今回の展覧会は同シリーズの第6弾だ。
同展は磁器の生産時期によって、嘉靖朝(1522~66年)、隆慶朝(1567~72年)と万歴朝(1573~1620年)という三つの部分に分けられ、各パートごとにさらに磁器の種類によって展示が分けられている。また、比較をより分かりやすくするため、民間向けの民窯で生産された磁器もいくつか展示している。磁器とかけらの見本総計298点(セット)を展示する。明代の宮廷用「御用磁器」の芸術レベルの高さを示すと同時に、景徳鎮御器廠の厳しい製造基準も示している。
日時: 開催中~2月22日 8:30~16:30
場所: 故宮博物院・景仁宮
(北京市東城区景山前街4号)
料金: 40元(故宮博物院の入場券)