中国の民族交響楽の新作を日本で初演

2018-04-16 14:25:43

 

中国民族楽器を中心に構成されている吉林省民族楽団

 

410日、吉林省政府主催の「2018日本行―吉林文化ウイーク」の一環として、吉林省民族楽団が東京で民族楽器による大型交響曲「福吉天長」のコンサートを行った。

 

中国民族楽器による日本公演は希少と話題を呼び、多くの観客が来場した

 

交響曲「福吉天長」は7つの楽章からなり、中でも琵琶奏者と作曲家の趙聡氏が、長白山の美しく神秘的な景観を音で表現する同名の琵琶協奏曲が「長白山を擁する東北の雰囲気を色濃く持つ名曲」と注目を集めた。コンサートの最後には、吉林省民族楽団の歌手が中国でもよく知られる谷村新司氏の「昴」を披露したところ、会場は一気に盛り上がり、一緒にメロディーを口ずさむ人やスタンディングオベーションをする人も見られた。

 

ホール外には中国の伝統民族楽器も展示。手前から笙(しょう)、笛子(横笛)、唢呐(チャルメラ)など

 

趣味が二胡だという坂本和夫さんはご主人と共に来場。吉林のアーティストの熟練した音楽性に感嘆したと言う。「もう何年も二胡を習っていますが、日本で中国の演奏家の演奏を聞ける機会はとても少ないんです。今回じかにその音を聞くことができて、練習にも一層熱が入ります」と喜びを語った。

ホールの外では、吉林各地のおおらかな風景を切り取った「精彩吉林」がテーマの写真展が開かれ、来場者は足を止め、雄大な景色に見入っていた。また、吉林省から来日した書家や画家、民間剪紙(切り紙)の作家によるデモンストレーションと展示も行われた。

 

 

 

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