美しい中国 無錫

2018-03-30 14:34:06

 

太湖を彩る友好のサクラ 大運河が貫く江南の水郷

 

 

江蘇省南東部、上海と南京との間に位置する無錫。1980年代のヒット曲『無錫旅情』や多数の日系企業の進出によって、日本人にもなじみの深い中国の都市の一つだ。

無錫には泰伯(周の太王の長子)の呉国建国の伝説から数えて3000年以上の歴史がある。市内には中国の南北をつなぐ京杭大運河が旧市街を囲むように流れる。物資の集散地となり、「魚米の里」「中国四大米市」の一つとして栄えたが、近代には独自の工業化を遂げ、改革開放以降は「郷鎮企業」の発祥地となった。近年は外資系企業が集中する、長江デルタ地帯の重要都市として名をはせている。

無錫は太湖に面し、数々の美しい自然景観から「太湖の真珠」ともたたえられる。{げんとうしょ}黿頭渚公園には中日友好のサクラが咲き乱れ、郊外の陽山には日本に渡った禅僧・蘭渓道隆の逸話が伝わり、恵山の麓には切ない二胡の音色が響く。今月号の「美しい中国」を通じて、そんな無錫の魅力をぜひ再確認してほしい。

 

 

 

関連文章