Report 「極地青果」で貧困脱却――四川のチベット族自治州リタン

2020-04-02 10:35:41

国道・川蔵線は、四川省(略称・川)とチベット自治区(蔵)を結ぶ幹線道路だ。四川省のカンゼ(甘孜)チベット族自治州リタン(理塘)県のリタン高原を通り抜けた道路は、広大な毛埡壩草原に美しい弧を描く。

リタンの平均標高は約4014㍍。高所で気圧が低く酸素は薄い、耕地条件は劣悪で、通常の農作物の栽培には適さない。かつて、ハダカムギやジャガイモ以外、野菜はほぼ作れなかった。このため、何世代ものリタン人は冬虫夏草の採取やヤクの飼育を中心に、自然に頼って生活してきた。

「窮すれば則ち思い、思えば則ち変じ、変ずれば則ち通ず」。リタンは農業の産業構造を転換し、科学技術の革新によって自然の悪条件を天然の強みに変えた。今では、高品質で安全な「極地青果」は、地元住民の食卓を豊かにしただけでなく、香港・マカオ・台湾地区、東南アジアに販売され、リタンという「天空の町」の新たな代名詞になっている。

 

Report 夜間経済――都市消費の新たな市場

夜間経済とは、一般的に午後6時から翌朝6時にかけて行われるショッピング、飲食、観光、娯楽などサービス業の消費活動を指す。昨年7月12日、北京市商務局は「北京市の夜間経済の更なる繁栄と消費拡大の促進に関する措置」を通達した。これは、「夜京城(夜の北京)」の整備、商業圏のアップグレード、生活圏向上という三つの方面から着手し、3年をかけて北京の夜間経済を発展させる計画である。北京の若者の街・三里屯やグルメ街・簋街、中心的繁華街・王府井などおなじみの街区は、夜間経済が高度に発展した北京の代表的エリアとなっている。今回、北京が夜間経済の発展に力を入れるのは、多くの人々の多様な消費ニーズを満たすためであり、都市の消費潜在力をさらに一歩掘り起こすためでもある。

 

Report ああ、北国の春

寒い地方に住む人が春を待ち望む気持ちは人一倍に違いない。困難な状況に置かれた人が、希望を春になぞらえることも多い。

1977年に日本で発表された『北国の春』という歌は、アジアを{ふうび}風靡し、世界で10億人以上に歌われたという。本国の日本よりも中国ではやった期間が長く、いまも「日本の歌」といえば、『北国の春』が歌われる。歌謡曲、演歌、唱歌の歌詞を翻訳している筆者は昨年、華為(ファーウェイ)CEOの任正非さんの招きを応じて、『北国の春』の作者であるいではくさんと息子の新二さんと一緒にファーウェイの本社に向かい、任さんと歓談した。新型コロナウイルスによる肺炎と闘っている人々に、筆者は絵本『北国の春』とともに、いでさんと任さんの言葉を送りたいという。

人民中国インターネット版 2020326

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