「友達の輪」が広がる中国海軍の観艦式 各国に平和の決意を示す

2020-02-21 12:22:23

 

中国人民解放軍海軍が23日、70歳の誕生日を迎えた。中国の多くのネットユーザーがSNSで、人民海軍の誕生日を心から祝福した。

青島市では同日、海軍の「誕生日パーティー」が見せ場を迎えていた。海軍艦艇32隻、軍機39機、13カ国の海軍の艦艇18隻が観艦式に参加した。中国初の空母「遼寧艦」、中国の1万トン級大型駆逐艦「南昌艦」が世界の期待する視線を一身に浴び登場した。

日本の時事通信社などの海外メディアは、観艦式は中国の自国の力への自信を示すと伝えた。また今回は61カ国の代表団が招待に応じ中国で開催される多国海軍活動に参加したが、これは他国との協力を強化し、世界の平和と安定を守る決意を示していると報じた。

霧に包まれた観艦式、確かな能力を示す

観艦式に参加する西寧艦が23日午後230分頃、予定の海域に到着した。今回の観艦式は艦艇縦隊航行、軍機追跡という形式で行われた。艦艇は潜水艦群、駆逐艦群、護衛艦群、揚陸艦群、補助艦群、空母群に分かれた。

ロイター通信は「中国側の当局者は先ほど、今回の観艦式に各国の軍艦を招待したことは、中国が海外に隠し事をしてないことを示していると話した。一部の海外メディアの記者が23日、観艦式を取材するため軍艦への乗艦を認められた」と伝えた。

観艦式では海上に霧が漂ったが、これな国内のSNSで注目される話題の一つになった。ある専門家は23日、環球時報に対して「視界が悪い気象条件下で観艦式を実施する場合、艦艇が高い操縦性能、先進的な航行設備、信頼性の高いレーダーを持つ必要がある。これはまた中国海軍の指揮員の卓越した艦艇操縦能力を示す」と述べた。

各国が観艦式に参加、「友達の輪」が広がる

AP通信は23日、「70周年記念観艦式は、中国の軍事力が日増しに強化され、近海から遠洋に進出中であることを示した」と論じた。時事通信は、観艦式が中国の自国の力に対する誇りを示す一方で、中国が各国海軍と協力する姿勢を強調しているが、これには中国の「軍拡」に対する国際社会の警戒心を弱める狙いがあると判断した。

ジャパンタイムズは23日、中国海軍は世界一流の海軍になる道における大きな進歩を示したと報じた。今回の観艦式は台頭する中国の「武力誇示」とみなされるかもしれないが、中国の指導者はこの懸念を払拭しようとしている。ロイター通信は23日「大規模な観艦式の前に、中国の指導者は『中国人は平和を愛している』と述べた。中国の指導者は同日午前、青島市で多国海軍活動に参加する外国代表団の団長と会談した際に、中国は平和的な発展の道を確固不動の姿勢で歩むと強調した」と伝えた。

南華早報は「中国海軍は一部の隣国と海上紛争に陥るなか、盛大な活動を催した。しかし中国当局者は、今回の記念活動に参加する国の多さは、中国と協力しようとする各国の意向を反映していると述べた」と伝えた。海軍司令員の沈金竜氏は22日「現在の世界ではさまざまな問題が尽きることなく生じているが、どの国であっても単独で効果的に対応することはできない。中国海軍は世界各国の海軍と共に、海上安全の問題に対応していきたい」と述べた。

米国は今回の観艦式に軍艦を派遣しなかった。駐中国大使館の武官が青島市の活動に出席しただけでも、海外メディアから注目を浴びた。米海軍専門誌ネイビータイムズは22日、「米第7艦隊の揚陸指揮艦ブルーリッジが香港を訪問中だが、これは地域の敏感な競争相手が交流を維持しようと取り組んでいることを示している」と伝えた。

中国海軍、より多くの国際任務を担う

中国海軍の実力と国際的な地位をめぐり、海外メディアが熱心に議論を展開している。米ビジネスインサイダーは23日、「中国の海軍艦艇の建造ペースは世界トップであるが、同時に中国は強い海上警備チームを作り領土主権を守ろうとしている」と報じた。ロシアのRIAノーボスチは23日、「中国海軍は世界で最も強く、技術が最も揃った海軍の一つだ。中国は既存の海軍装備品の大量生産により、技術の独立を実現した」と伝えた。

ビジネスインサイダーは「また中国海軍は以前より海洋進出を活発化させ、より多くの国際任務を担っている。アデン湾の護衛航行に軍艦を派遣し、海外公民退避任務を遂行し、発展途上国に医療サービスを提供し、最も遠い所で南米にまで足を運んでいる」と報じた。

 中国網日本語版(チャイナネット) 2019424

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