中日韓外相会談の成果 王毅部長「連携して自由貿易体制を維持」

2020-02-21 12:21:38

 

王毅国務委員兼外交部長(外相)は自らが議長を務めた21日の第9回中日韓外相会談(北京)の後、韓国の康京和外相、日本の河野太郎外相と共同記者会見に臨んだ。新華社が伝えた。

 

 

王部長は「先程の中日韓外相会談は大変な成功を収めた。われわれは三か国協力の20年間の非凡な歩みを共に振り返り、協力の一層の深化について重要な共通認識にいたるとともに、第8回サミットに向けて真剣な政治的準備を行った」と説明。中日韓外相の共通認識として以下を挙げた。

▽国際情勢に生じた複雑な変化を前に、中日韓はアジア及び現代世界の重要国として、連携して国連憲章の趣旨と原則を維持し、国際法と国際関係の基本準則を維持し、旗幟鮮明に多国間主義を提唱し、確固不動として地域の平和を促進して、中日韓協力を北東アジアの繁栄と安定の礎にするべきだ。

▽世界経済に生じた下振れリスクを前に、中日韓は重要な影響力を持つエコノミーとして、マクロ経済政策の意思疎通と調整を強化し、連携して自由貿易体制を維持し、開放型世界経済を築き、世界経済の成長に新たな推進力を与えるべきだ。

▽朝鮮半島情勢に生じた最新の変化を前に、中日韓は重要な関係国として、引き続き建設的役割を発揮し、ようやく得られた朝鮮半島の和平交渉対話の基調を維持すべく努力し、各国の歩み寄りを後押しし、積極的に連動し、朝鮮半島の非核化実現と平和メカニズム構築の有効な道を探り、最終的に朝鮮半島の長期的な平和安定を実現するべきだ。

 

 

▽第4次産業革命のもたらす深い変化を前に、中日韓は製造業とイノベーションの重要な大国として、しっかりとチャンスを捉え、ビッグデータ、人工知能(AI)、5G分野の協力を強化し、協力の潜在力を掘り起こし、協力分野を拡大すべきだ。中国側は2020年を中日韓イノベーション協力年と定めることを提案して、韓国側と日本側から前向きな反応を得た。

▽地域協力に生じたチャンスと試練を前に、中日韓はこの地域の重要国として、域内包括的経済連携(RCEP)交渉の年内妥結を目指し、中日韓自由貿易協定(FTA)締結協議を加速し、東アジア共同体の構築を推進するべきだ。われわれは「『三か国+X』協力に関するコンセプトペーパー」を採択した。コンセンサスを基礎に他の国々との互恵協力を検討し、共同発展を促進する。

王部長は「議長国として中国側は日韓と緊密な意思疎通を継続し、年内のサミットの準備作業を共同で仕上げ、サミットの申し分のない成功を確保したい。3者は『中日韓協力の今後10年のビジョン』の策定について共通認識にいたった。協議をできるだけ早くまとめ、サミットに提出して発表する」と説明。

「中日韓は一衣帯水の隣国だ。皆が仲良く付き合い、互いに見守り助け合うことを望んでいる。われわれは最近日韓関係に生じた困難を注視しており、日韓双方が三か国外相会談を契機に二国間会談を行うことを支持する。われわれは日韓双方が互いの懸念にしっかりと配慮し、意見の相違に建設的に対処し、問題解決の適切な方法を見出すことを希望する。中日韓は必ず一致団結して、さらに素晴らしい未来を迎えるよう三か国協力を推進できると、われわれは信じている」と述べた。

 

「人民網日本語版」2019822

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